637: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/29(火) 20:28:45.08 ID:ULDkry570
姫乃「そうですか……まあ、貴方には期待していません」
愛「酷いこと言うねぇ、姫乃っち」
姫乃「そうですか? ご自分にどうして、そんな首輪が着いているかを考えればわかることでは?」
愛「……」
姫乃「……失礼。言いすぎました」
愛「ま、いいよ、別に」
まあ、姫乃っちからしたら、アタシは目の上のたんこぶみたいなもんだからね。
別にいちいち怒るようなことでもない。
姫乃「お詫びと言ってはなんですが……面白い情報を手に入れてきましたよ」
愛「面白い情報?」
姫乃っちが私にデータの入ったUSBを手渡してくる。
早速データを読み込むと──人物資料が入っていた。
愛「ナカガワ・菜々……? ……ローズのジムリーダーの秘書……?」
情報に適当に目を通していく。ローズのジムリーダーと言えばマッキーだけど……。
愛「……って、ずいぶん若いね」
16歳で、ジムリーダーの秘書……? トレーナーとしてはそれくらいで大成してる人はいくらでもいるけど……トレーナーとしての経歴もないし……。
姫乃「はい、私もそう思いまして。合間に調べていたんですが……面白い人物と結びつきまして」
愛「面白い人物……?」
画面を下にスクロールしていくと──その人物の情報があった。
愛「……マジで?」
姫乃「十中八九、間違いないかと」
愛「……なるほどね」
なるほどどうして……これは叩けば埃が出そうな話だ。
愛「いいね……カリン、こういうの好きだと思うよ」
姫乃「ありがとうございます。果林さんに伝えておいてください」
そう言うと、姫乃っちは背を向けて、拠点から出ていこうとする。
愛「カリンに会ってかないの?」
姫乃「私の役目は果林さんの役に立つことですから。また、何か情報を探してきます」
そう残して、姫乃っちは拠点から出て行ってしまった。
愛「真面目だねぇ」
思わず肩を竦める。
それにしても──
愛「これは……面白いことになるかもね」
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