632: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/29(火) 13:18:13.06 ID:ULDkry570
叫ぶかすみん。だけど、しず子たちはもう逃げる余裕なんてなくて──白黒の毛むくじゃらがしず子たちに爪を立てようとした、瞬間、
「──キュウコン! “ひのこ”!!」
「コーーンッ!!!!!」
9つの火の玉が──飛び掛かってくるジグザグマたちをピンポイントで撃ち抜いた。
しずく「え……?」
かすみ「へ……」
突然の攻撃に驚いたのか、
「グマッ!!?」「グママ、グマグマッ」「グマ、ググマッ!!!」
ジグザグマたちは一目散に逃げ出し始める。
かすみ「あ、そ、そうだ……! マッスグマは……!」
「そっちも、大丈夫だよ」
優しい声と共に、
「ワンワンッグルルルルッ!!!!!」
激しいうなり声をあげる、黄色と黒の犬ポケモン──パルスワンが視界に入る。その傍らにはすでに1匹仕留めたのか、マッスグマが伸びていた。
バチバチと牙の周りに稲妻を迸らせて、もう1匹のマッスグマを威嚇している。
「グ、グマ…」
形勢が悪くなったと思ったマッスグマが逃げ出すと、
「ワンッ!!!!!」
パルスワンは駆け出し、追いかけていく。
気付けば……あれだけいたジグザグマやマッスグマの群れは、1匹残らずいなくなっていたのでした。
かすみ「た、助かった……?」
「大丈夫? 二人とも?」
「このタチフサグマ、かすみちゃんがやったの? すごいわね、お姉さん、ちょっとかすみちゃんのこと見直しちゃったわ」
声の主の方へ振り返ると──先ほどのお姉さんたちの姿。
しずく「果林さん!!」
かすみ「エマ先輩ぃぃぃ!!」
エマ「二人とも、怪我してない?」
果林「怪我の手当てもいいけど……一旦、林から出ましょうか。ここだと見晴らしが悪いわ」
エマ先輩と果林先輩の助太刀によって、どうにか窮地を脱したのでした。
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