631: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/29(火) 13:16:28.76 ID:ULDkry570
しずく「え!?」
かすみ「……痛いですよねぇ!! 足に鋭い欠片がぶっ刺さったら!!」
しずく「欠片……!? って、まさか……!?」
タチフサグマが痛そうに持ち上げた足の下には──黄色の輝く欠片が一つ。
しずく「“げんきのかけら”!?」
そう……! “じごくぐるま”を受けてる最中に、さっき拾った“げんきのかけら”を地面に突き立てて、即席の“まきびし”代わりにしたわけです!!
一発怯ませれば十分……!!
「クマァッ!!!!」
今度は逆にタチフサグマの懐に飛び込んでやります。
「グマッ!!?」
かすみ「かすみんたちのフルパワー!! 食らいやがれです!! “じたばた”!!!!」
「クマクマクマァァァァァ!!!!!!」
ジグザグマはタチフサグマの懐に潜り込みながら、全身の硬い毛を擦り付けるようにして、激しく攻撃する。
かすみ「“こらえる”で体力もギリギリ!! しかも、“はらだいこ”でフルパワーになった最大威力の“じたばた”です!!」
「クマァッ!!!」
「グマァァッ!!!!」
全身をくねらせながら、硬い毛と爪と牙で無茶苦茶に攻撃しまくって、タチフサグマをぶっ飛ばす。
「グマァッ…!!!」
見た目からは想像も出来ないようなパワーで吹っ飛ばされたタチフサグマは、樹に背中を打ち付けられて、ガクりと首を垂れたのでした。
かすみ「よっしゃぁ!! やってやりました!!」
「クマァッ…」
が、喜びも束の間で、
「マ、マネネェッ!!」
しずく「きゃぁっ!!?」
──パリンという何かが砕ける音と共にしず子の悲鳴。
“リフレクター”が破られた。
かすみ「……っ!?」
せっかく、タチフサグマを倒したのに、このままじゃ逃げ切れない。
かすみ「しず子……!!」
しず子に向かって飛び掛かるジグザグマたちがスローモーションに見えた。
視界の端では、マッスグマたちが“リフレクター”が壊れたことを認識して、飛び出そうと構えているのもわかった。
ダメだ。間に合わない。
かすみ「しず子ぉぉぉぉ!!!! 逃げてええええぇぇぇ!!!!」
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