622: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/29(火) 13:08:39.57 ID:ULDkry570
かすみ「……何あいつ……?」
しずく「……もしかして、ガラルマッスグマ?」
かすみ「マッスグマって……ジグザグマの進化系だっけ」
しずく「うん、そうなんだけど……あれはガラルの姿で、本来ドッグランには普通の姿のマッスグマしかいなかったはず……」
かすみ「じゃあもしかして、エマ先輩が言ってた変な子って……」
しずく「たぶん、ガラルの姿のマッスグマを逃がしちゃった人がいたってことじゃないかな……」
そんな話をしている間に、マッスグマはかすみんたちに背を向けて、猛スピードで走り去っていく。
かすみ「なんか、ガラルのマッスグマはずいぶんと凶悪な顔をしてるんだね……」
しずく「あくタイプが加わってて、こっちのジグザグマやマッスグマと比べると凶暴だって言うからね……」
かすみ「ふーん……」
それにしても、なんで急にかすみんのこと転ばせてきたんだろう。
それ以上、何か攻撃してくるでもなく、そのまま走って行っちゃったし……。
……まあ、いいや。
かすみんは起き上がって、周囲を伺います。
すると、転んだ拍子にバッグから散らばってしまった、アイテムの数々。
かすみ「……盛大に散らばっちゃった……」
落ちたアイテムを拾おうとした、瞬間──手を伸ばしたアイテムが目の前から掻き消えた。
かすみ「……へ?」
びっくりして顔を上げると──ジグザグマが居た。
でも、かすみんのジグザグマじゃない。
白と黒の──さっきのマッスグマと同じような色をしたジグザグマ。
それも1匹じゃない。2匹、3匹、4匹──いや、10匹はいる。
しかも……全員、今しがたかすみんが落としたアイテムを咥えている。
かすみ「ち、ちょっと! それかすみんのですよ!」
「グマグマ」「ググマー」「グママ」
かすみんが声をあげると、ジグザグマたちは散り散りになりながら、アイテムを持ち逃げしていく。
かすみ「こ、こらー!? 泥棒ー!?」
しずく「あれ全部ガラルジグザグマ……!? もしかして、さっきのマッスグマの子分……!?」
かすみ「んな……じゃあ、もしかしてかすみんを転ばしたのって……」
しずく「た、たぶん、最初から転んで散らばった“どうぐ”を奪うため……」
かすみ「むっかー……!! 寄ってたかって人の物を奪うなんて、許せません……!!」
「クマァ」
かすみ「行くよ、ジグザグマ! 絶対取り返してやるんだから!!」
「クマァ!!」
かすみんは怒り心頭、白黒のジグザグマたちを追いかけて、駆け出します。
しずく「あ、ちょっとかすみさん! 待ってってばー!?」
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