618: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/29(火) 13:04:46.27 ID:ULDkry570
果林先輩が言いかけた矢先、
「──果林ちゃ〜ん!」
彼女の名前を呼びながら、コメコ方面から駆け寄ってくる女の人の姿。
果林「ああ、言ってる傍から来たみたい」
エマ「──おはよう、果林ちゃん!」
果林「おはようエマ」
エマ「ごめんね、待たせちゃったみたいで……」
果林「大丈夫よ、私もさっき着いたところだから」
赤毛を三つ編みおさげにしている青い目の女の人──果林先輩が待っていたこの人は、エマ先輩というらしい。
エマ「えっとあなたたちは……果林ちゃんのお友達?」
果林「前、コンテスト会場で見に来てくれた子たちよ」
エマ「あ、もしかして果林ちゃんのファンの子ってことかな?」
しずく「は、はい!」
かすみ「まあ、かすみんはそいうわけじゃ……」
しずく「か、かすみさん……! 本人の前でそんなこと……!」
果林「別にいいわよ。そんな気を遣わなくても」
慌てるしず子とは裏腹に、当人は涼しい顔をしている。なんか随分サバサバしてる人ですねぇ……。
エマ「コンテストってことは、フソウからここまで……? でも、この辺りでは見たことないし……もしかして旅人さん?」
しずく「あ、はい」
かすみ「何を隠そうかすみんたちは──ポケモン図鑑と最初のポケモンを貰って旅に出た、選ばれしトレーナーなんですよ〜」
かすみんは胸を張って自慢します。ポケモン図鑑の所有者に選ばれたトレーナーなんて、どこにでもいるわけじゃないですからね!
さぞ珍しがって、敬って貰えるかと思ったんですが、
エマ「あ! もしかして、歩夢ちゃんと侑ちゃんのお友達なのかな!?」
全然珍しがって貰えていませんでした。
しずく「侑先輩たちをご存じなんですか!?」
エマ「うん! 二人もちょっと前にコメコに来たんだよ!」
……考えてみれば、侑先輩たちはかすみんたちと逆回りでホシゾラシティまで辿り着いていたわけですから、コメコに知り合いが居てもおかしくないですね……。
エマ「わたしはエマ、よろしくね♪」
かすみ「あ、えっとかすみんは──」
しずく「こちらはかすみさんです。私はしずくと言います」
かすみ「ちょっとぉ!! 人の自己紹介、邪魔しないでよぉ!!」
しずく「だって、どうせ私が訂正する羽目になるし……」
かすみ「むー……」
エマ「かすみちゃんとしずくちゃんだね♪」
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