575: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/26(土) 12:04:18.99 ID:K66c2REr0
かすみ「しず子? なんで、背中向けてるの?」
しずく「えっとね……かすみさんに言わないといけないことがあって……」
かすみ「言わないといけないこと?」
しずく「実は……旅、続けても大丈夫って、言われたんだ」
かすみ「……はい?」
しず子のカミングアウトに変な声が出た。
しずく「簡易検査の結果がすごくよかったみたいで……精密検査とかも大丈夫ってことで、旅を続けてもいいよって」
かすみ「………………」
え、じゃあ、かすみんの頑張りの意味は……?
かすみ「せっかく、かすみん……めちゃくちゃ頑張ったのに……」
しずく「……ふふ♪ でも、今日のかすみさん、すっごくかっこよかったよ♪」
しず子はいたずらっぽく笑いながら、かすみんに向かって振り返る。
しずく「それじゃ、一旦ロッジに戻ろうか」
かすみ「えー? 戻らなくてもよくないー? もう、しず子、特に身体とかに問題ないんでしょ?」
しずく「でも、帰ったら彼方さんの作ってくれるご飯が食べられるよ?」
かすみ「……! た、確かにそれは魅力的……」
しずく「それに、もう一晩くらい泊めて貰ったほうがいいんじゃないかな? かすみさん、お小遣い結構ピンチだし、宿代、浮かせたいでしょ?」
かすみ「……し、仕方ないなぁ……しず子がそう言うなら、戻ってあげますよ〜」
しずく「ふふ、ありがとう、かすみさん♪」
まあ、今日は気分もいいですしね。かすみんのジム戦での活躍でも語りながら、彼方先輩の作った、おいしい晩御飯を頂くとしましょう……!
かすみんは意気揚々とロッジを目指して、ジムを後にするのでした。
しずく「──……ありがとう、かすみさん。……今度は……私が頑張る番だよ……」
💧 💧 💧
──時刻は深夜を回ろうかという時間帯。
かすみさんはジム戦の疲労もあってか、鼻高々にジム戦のことを語りながらご飯を食べたあと、すぐに寝てしまった。
かすみさんが先に就寝し、この場には穂乃果さん、千歌さん、彼方さん、遥さん……そして、私が残っている。
そんな中で私は──
しずく「…………」
三つ指をついて、頭を下げていた。
自分で言うことではないかもしれないが、我ながら美しい姿勢で頭を下げていると思う。
厳しく躾けてくれた両親には感謝しなくてはいけない。
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