侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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53: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 16:21:53.45 ID:QLy5TvuG0

    🎹    🎹    🎹





善子「最後に──貴方たちにポケモン図鑑を託すわ。……と言っても、かすみはもう持ってるけど」

かすみ「……っは! かすみん、図鑑も返し忘れてました……!」


かすみちゃんは罰が悪そうな顔で、ポケットからパステルイエローの図鑑を取り出す。


善子「歩夢にはこのライトピンクの図鑑を」

歩夢「はい!」

善子「しずくには、ライトブルーの図鑑を」

しずく「ありがとうございます」

善子「ポケモン図鑑があれば、ポケモンの詳細なデータを確認することが出来るわ。きっと、旅の中のいろいろな場面で役に立つはずよ。有効に使って頂戴。それと……」

侑「?」


博士は私の方に視線を向けてくる。


善子「侑、貴方にも何かあげたいんだけど……」

侑「え!? い、いいですよ、私はあくまで歩夢の付き添いなんで……!」

善子「そう? でも、貴方にも迷惑を掛けちゃったし……。……あ、そうだ、ちょっと待ってて」


博士は何かを思い出したように、奥の部屋に行ってしまう。


侑「なんだろう……」

かすみ「何かお宝をくれるのかもしれませんよ!」

侑「ええ……? ホントにいいのに……」

かすみ「貰えるものは貰っちゃった方がいいですよ、侑先輩! 『出されたご飯は残さず食べろ』です!」

歩夢「……?」

しずく「『据え膳食わぬは〜』的なことを言いたいのかな……? それも意味がちょっと違うけど……あはは」


──しばらくして、戻って来た博士の手には、


善子「侑には、これを」


灰色の板状の端末があった。


侑「え、ええっと……これは……?」

善子「最新型のポケモン図鑑らしいわ」

侑「ええ!? う、受け取れません!?」

かすみ「最新型!? ずるいです!! かすみんにもください!!」

しずく「かすみさんはもう貰ったでしょ? めっ!」


最新型らしいポケモン図鑑は他のみんなのものと違って、薄い小型モニターに近い形をしていた。でも、最新型って……私付き添いで来ただけなのに、受け取れないよ……。

私が困っていると──



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