48: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 16:11:11.77 ID:QLy5TvuG0
──パタパタと走り去るかすみさんの背中を追いながら、思う。
しずく「……皆さん、ちゃんとポケモンを見つけたんですね。……何も出来ていないのは……私だけ……」
「マネ?」
しずく「うぅん、なんでもない。頑張って見つけよう、マネネ」
「マネ…」
💧 💧 💧
──その後、私たちはメッソンの捜索を続けましたが……。
かすみ「しず子〜!」
しずく「かすみさん……」
かすみ「一旦、研究所に戻ってこいって、ヨハ子博士が……」
しずく「……でも、まだメッソンが……」
かすみ「もう日が暮れちゃうからって……」
しずく「……」
確かに、気付けば日は傾き、空には茜が差し始めました。
しずく「……私はもう少しだけ」
かすみ「しず子……でも、夜になっちゃうよ」
しずく「……日が落ち切ったら、それこそ見つかるものも見つからなくなっちゃうよ。それに……」
かすみ「それに……?」
しずく「私だけ……まだ何も出来ていない。このまま、戻るわけには行かないよ……」
「マネ…」
マネネも心配しているのがわかる。だけど……私だけ何も出来ないままなわけにはいかない。
しずく「私だって……博士に選ばれたトレーナーなんだから……っ……」
かすみ「しず子」
かすみさんが私の肩を掴む。
かすみ「どうしちゃったの……? 今のしず子、なんか変だよ……」
しずく「……かすみさんも侑先輩も歩夢さんも、みんな自分の役割を全うしてるのに……私だけ……」
かすみ「でもでも、これは元はと言えばかすみんが悪いだけで……しず子のミスじゃないじゃん!」
しずく「…………」
かすみ「だから、しず子がそこまで気負う必要ないよ……確かに、メッソンを選ぶって決めてたしず子にとって、特別な思い入れがあるってことは、かすみんもわかってるけど……」
しずく「……そうじゃない」
かすみ「え?」
しずく「……これは、私のミスでもあるんだよ」
かすみ「……どういうこと……??」
かすみさんが困惑した表情になる。
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