44: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 16:05:31.49 ID:QLy5TvuG0
燃え盛る炎の突進が──
「ゴ、ルバァッ!!!!!?」
ゴルバットに直撃した。ゴルバットはその衝撃で河原に墜落し──
「ゴ、ゴルゥ……」
目を回して、戦闘不能になったのだった。
侑「……そうだ、捕獲……!!」
私は地面で伸びているゴルバットに向かってボールを投げつけた。
──パシュンと音がして、ゴルバットがボールに吸い込まれる。
侑「はぁ……よかった……」
へたり込んだまま、安堵する。
歩夢「よくないよっ!!」
侑「うわぁ!?」
気付けば、歩夢がすぐそこで私のことを見下ろしていた。……目の端に大粒の涙を浮かべて。
歩夢「なんで、あんな無茶したの!?」
侑「えーあー……いや……」
歩夢「もう少しで大怪我するところだったんだよ!?」
侑「その……でも、本当に掠り傷だったから……」
肩の傷も、ちょっと表面に切り傷が出来た程度で本当に掠っただけだ。
歩夢「侑ちゃんに何かあったら……私……っ……」
侑「ご、ごめん……歩夢……私、必死で……」
「ブイ…」
そのとき私の近くで鳴き声がして、ハッとする。
侑「そうだ……君が助けてくれたんだよね?」
「ブィ…」
気付けば先ほど助けたポケモン──茶色くてふわふわの毛を身に纏ったポケモン……イーブイが私に身を寄せてきていた。
侑「さっきの技……もしかして、“とっておき”?」
「ブィ…」
侑「すごい……!! “とっておき”って、千歌さんのネッコアラもよく使ってた大技だよね!?」
「ブイ…?」
侑「あれ? でも、“とっておき”って、いくつか技を使ったあとじゃないと、出せないんじゃないっけ……」
「ブイ…」
侑「あ……! もしかして、ずっと“なきごえ”をあげてたから……!?」
「ブイィ…」
歩夢「──……侑ちゃん? 反省してる?」
急に怒気の籠もった声にビクっとする。
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