420: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/17(木) 15:47:11.41 ID:pCSsxJZL0
目線を合わせようと、腰をかがめた瞬間──2匹はカッと眩い光を放ち始めた。
しずく「!?」
かすみ「こ、これって、キモリのときと同じ……!?」
しずく「進化の……光……!!」
進化の光に包まれたメッソンとココガラは──
「──ジメ…」「──カァァァ!!!」
しずく「進化した……!」
鞠莉「経験値が溜まっていたのかもしれないわね。メッソンはジメレオンに、ココガラはアオガラスに進化したわ」
しずく「ど、どうしてわかったんですか!?」
鞠莉「この研究所はポケモンの道具や、それに関連した進化の研究をしているからね〜。ちょうどこのマシンが進化のエネルギーを観測検知するためのものなのよ」
しずく「な、なるほど……!」
鞠莉「見たとおり、しずくはトレーナーとしてちゃんと成長している。ロトム、あなたの出る幕はないんじゃないかしら?」
「ぐ、ぬぬぬ…ロト」
鞠莉「意地張ってないで戻ってきなさい。いつまでもヒトサマに迷惑かけるんじゃありまセーン」
「絶対にイヤロトーーー!!!!」
ロトムは大きな声をあげると共に、“でんきショック”で周囲に火花を散らせる。
かすみ「ち、ちょっとぉ!? 危ないじゃん!?」
「ガゥガゥ!!!」
鞠莉「っ!? や、やめなさい、ロトム!?」
ロトムは放電しまくりながら、暴れまわったあと、
「出て行けって言ったのはそっちロト!!!! 絶対マリーのところになんか戻ってやらないロトーーー!!!!」
そう捲し立て、室内から飛び出して行ってしまった。
鞠莉「ああ、もう……二人とも大丈夫?」
かすみ「は、はいぃ……なんともないですぅ……」
「ガゥ」
しずく「…………」
鞠莉「しずく?」
しずく「え? あ、はい、なんともありません」
鞠莉「そう? ならいいけど……いや、良くはないか。……全くロトムにも困ったものね」
かすみ「というか、しず子なんであんなにバチバチしてたのに平然としてられるの……?」
かすみさんが電撃に驚いて身を屈めている間──私は立ち尽くしていた。
何故なら──ロトムは誰も狙っていなかったから。
しずく「…………」
鞠莉「ごめんなさい。昔から“なまいき”な子で……。あのボディ、しずくの図鑑よね?」
しずく「あ……はい」
そういえば、まだ自分の図鑑に入ったままだったことを言われて思い出す。
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