418: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/17(木) 15:40:14.15 ID:pCSsxJZL0
「…ロト」
それと同時にロトムが私の後ろに隠れる。
恐らく……ロトムに反応したのだろう。
しずく「あの……オハラ博士にお話がありまして……」
使用人「……そちらのポケモンについてですね。かしこまりました。こちらへ」
皆まで説明するまでもなく、奥に通してもらえる。
……やはり、このロトムは……。
しずく「行きましょうか」
「…ロト」
ここまで来ると観念したのか、ロトムは逃げることなく、大人しく後ろを付いてくる。
メイドさんに案内され、奥の部屋の扉の前に辿り着くと、
使用人「こちらが、博士の研究室です」
メイドさんはそう説明しながら、扉をノックする。
女性の声『──入っていいわよ』
扉の奥から声が返ってきたのを確認すると、メイドさんは、
使用人「失礼します」
と言いながら、戸を開ける。すると中では金髪の女性が机に向かって何かの作業をしている真っ最中だった。
使用人「博士、お客様です」
女性「お客……? 特に約束はなかった気がするけど……」
そう言いながら振り返ったこの研究所の主──オハラ・鞠莉博士は私たちを見て、首を傾げた。
鞠莉「あら……あなたたちは確か……善子のところから旅立った子……よね?」
かすみ「かすみんたちのこと知ってるんですか!?」
鞠莉「ええ、簡単に教えてもらった程度だけど……。……あ、わたしは鞠莉。このオハラ研究所の所長よ」
しずく「私はしずくと言います。実は、オハラ博士に……」
鞠莉「ふふ、オハラ博士なんて堅苦しい呼び方しなくて大丈夫よ。マリーって呼んで?」
しずく「えっと……それじゃ──鞠莉博士にお聞きしたいことがあって……」
鞠莉「なにかしら?」
しずく「……出てきてください」
私が背後に声を掛けると、
「…ロト」
ロトムが言われたとおり、前に出てくる。
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