404: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/16(水) 17:58:17.83 ID:jDmvoJTA0
歩夢「マホミル!! “あまいかおり”!!」
「マホミーーー!!!!」
マホミルがフィールド全体に“あまいかおり”を発して、ラクライたちの動きを鈍らせる。
そして、私はその隙にラクライたちの脚に視線を向ける。
ラクライの瞬発力は、彼らが発する電撃で筋肉を刺激して、生み出されている。
実際に、ラクライたちがダッシュするその直前には彼らの脚の周りが僅かにスパークしていた。
だから、一番速いラクライはきっと── 一番大きな電撃で筋肉を刺激しているはず。
動きを鈍らせた上で、一際大きな火花を爆ぜさせているラクライがいないか、必死に探す。
すると──動きの鈍ったラクライたちの中に、一際大きな“スパーク”を爆ぜさせている個体を発見した。
歩夢「あの子がボス……!! ラビフット!!」
「ラーービッ!!!!」
ラビフットが、群れのボスに向かって、跳躍する。
チャンスは一度。膝に全ての威力を集約した、大技──
歩夢「“とびひざげり”!!」
「ラーーービフットッ!!!!」
「ギャウンッ!!!!!」
空中からの強烈な一撃がラクライに直撃する。
「キ、キャゥンッ…」
「ラ、ラク」「ラィィ…」「クライ…」
ボスが倒れたことに気付いたラクライたちは、一目散に撤退を始めた。
歩夢「はぁ……はぁ……」
私は思わずへたり込む。
エマ「あ、歩夢ちゃん……!!」
そんな私にエマさんが駆け寄ってくる。
歩夢「えへへ……私、今度はみんなのこと……守れました……」
エマ「うん……うん! 歩夢ちゃん、かっこよかったよ……!」
エマさんがぎゅーっと抱きしめてくる。
エマ「やっぱり、歩夢ちゃんはすっごいポケモントレーナーだよ……!」
歩夢「えへへ……嬉しいです」
「ラビ!」「シャボ」「マホマホ♪」
歩夢「みんなも……ありがとう。みんなのお陰で私、ちゃんと戦えたよ」
「ラビフ!!」「シャボシャボ」「マホ〜〜」
傍に寄ってきたラビフット、サスケ、マホミルを順に撫でながら労ってあげる。
そのとき、ふと──少し離れたところに人影があることに気付く。
その人影は、私と目が合うと……すぐに踵を返して走り出してしまった。
──特徴的な、ツインテールを揺らしながら。
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