4: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 00:18:37.52 ID:QLy5TvuG0
■Chapter001 『新たなる旅のはじまり』
実況『──ポケモンリーグ決勝戦!! この一戦でオトノキ地方の頂点のトレーナーが決定します!!』
大歓声の中、トレーナーがマントをたなびかせながら、ボールを携えてフィールドに現れる。
実況『先に現れましたのは、皆さんご存じオトノキ地方現チャンピオン!! 今リーグもほとんどの試合をほぼ1匹で勝ち抜いてきた無敵のポケモントレーナー!! チャンピオン・千歌!!!』
千歌さんの姿を認めると、盛り上がっていた会場の歓声は、さらに大きくなり会場を震わせる。
実況『そして、そんなチャンピオンに立ち向かうチャレンジャーは……!! なんと、今大会初出場!! 新進気鋭の超新星──せつ菜選手!!!!』
実況の紹介の中、堂々とした立ち振る舞いでバトルコートについたせつ菜ちゃんが天に向かって拳を突き上げると、またしても大きな歓声が会場を包み込む。
実況『なんと、こちらのせつ菜選手、6匹で戦うフルバトルルールにも関わらず、使用ポケモンは5体!! ですが、その圧倒的な実力でここまで全てのバトルを制してきました!!!』
両者がバトルフィールドにつき、ボールを構える。
実況『さぁ、泣いても笑ってもこれが最後!! 決勝戦は実況の私に加え、元四天王で現在は故郷のダリアシティにてジムリーダーを勤めております、にこさんに解説をお願いしています!!』
にこ『みんな〜おまたせ〜♪ 大銀河No.1アイドルトレーナーのにこだよ〜♪ よろしくお願いしまぁ〜す♪』
実況『よろしくお願いします!! それでは、お待たせしました!! ただいまより、ポケモンリーグ決勝戦を開始いたします!!』
千歌さんとせつ菜ちゃんが同時にボールを構える。そして、審判の合図と共に──ボールが宙を舞った。
実況『バトル!!!!スタァーーーート!!!!!』
──ワアアアアアアア!!!と割れんばかりの歓声と共にバトルが始まり、両者のポケモンがフィールド上に現れる。
せつ菜『スターミー!!! 速攻で行きますよ!!』
『フゥッ!!!!』
実況『スターミー飛び出した!!』
にこ『せつ菜ちゃんは先発のスターミーで速攻を決めることが多いにこ〜♪』
回転しながら、猛スピードで突進するスターミー、だけど、
千歌『ネッコアラ!! “ウッドハンマー”!!』
『コァー』
『フゥッ!?』
せつ菜『スターミー!?』
真正面から突っ込んでくるスターミーを、持っている丸太でいとも簡単に叩き落とす。
実況『ネッコアラ、いとも簡単に猛スピードのスターミーを叩き落としたぞォ!? ネッコアラ本来の緩慢な動きが嘘のようだァ!!?』
にこ『千歌ちゃんはとにかく攻撃の精度が高いのが有名にこね〜♪』
実況『ここまでもあの正確無比な一撃で多くのトレーナーを打ち破ってきました!! 決勝戦でも、やはり無敵のチャンピオンは無敵だった!! スターミー開始早々あえなく──』
にこ『……いえ、まだよ』
実況『え?』
実況の間の抜けた声と共に、スターミーに目をやると──スターミーがネッコアラの丸太の下で、光り輝いていた。
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