397: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/16(水) 17:49:12.43 ID:jDmvoJTA0
リナ『侑さん? どうかした?』 || ? ᇫ ? ||
侑「これ、イーブイの新しい“相棒わざ”じゃない!?」
そう言いながら、泡まみれのイーブイをリナちゃんに見せる。
リナ『ホントだ。ずっと海で修行してたから、水の多い環境にイーブイが適応したみたい』 || ╹ ◡ ╹ ||
侑「それじゃ、みずタイプの“相棒わざ”なんだね!」
「ブイ」
リナ『うん。みずタイプの“相棒わざ”、”いきいきバブル”だよ。泡を通して相手からHPを吸収できる技みたい』 || ╹ ◡ ╹ ||
侑「“いきいきバブル”……! やったね、イーブイ! 新しい技だよ!」
「ブイ?」
私は新技にテンション高めに話しかけるけど、当のイーブイはあまり興味がないらしく。
「ブイ」
いつまでも持ち上げられたままなのが嫌だったのか、泡を使って、私の手から滑るように逃げ出す。
侑「テンションに落差がある……」
リナ『イーブイ的には適応しただけであって、新しい技を覚えたって感覚がないのかも』 || ╹ᇫ╹ ||
「ブイィ…」
“あくび”してるし……。まあ、もともと“おくびょう”な子だったし、すっかり私にも慣れてくれたってことだと思う。たぶん。
イーブイのマイペースさに少し呆れていると──ポツ。
侑「つめた……!」
頭の上に水が落ちて来た。
思わず空を見上げると──
侑「……雨だ」
「ブイ」
気付けばすっかり灰色の雲に覆われた空から、雨が降り出していた。
彼方「──侑ちゃーん! 一旦こっち戻っておいでー!」
侑「あ、はーい」
彼方さんに呼ばれて、シートの方に戻ると、気付けばパラソルが立っていた。
彼方「しばらくはここで雨宿りだねー」
遥「でもこの雨……すぐ止まなさそう……」
侑「確かに……」
少しずつ雨足が強くなっていく空をぼんやり眺めていると、
「ブイ」
イーブイが耳をピクリと動かして、急に町側の方に顔を向けた。
侑「イーブイ? どうしたの?」
私も釣られて、町の方を見ると──何やら、町の人たちが慌ただしく走っている姿が目に入ってきた。
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