396: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/16(水) 17:47:50.93 ID:jDmvoJTA0
🎹 🎹 🎹
──お昼休憩も終わって。
侑「うーん……」
私は浜辺で唸っていた。
侑「結局のところ、攻撃は通用しないし……もう一度、海から出してみる……?」
でも、海から出したところで、さっきと同じことになっちゃうだろうし……“みずでっぽう”を防ぐ手段を考えてからじゃないと……。
侑「うーん……」
私が唸ったまま、指示を決めあぐねていると、
「ブイ、ブイ」
イーブイは、浅瀬にいるパールルの貝殻の上に乗って、ぱしゃぱしゃと水を立てながら叩いている。
さすがに、それくらいじゃノーダメージどころじゃないけど……。
でも、イーブイがああしたくなる気持ちもわかる。
本当に打つ手がない……。
でも、どうにかしてパールルの殻を破らないと、私のバッジも戻ってこないし……。
侑「どうしよう……」
思わず頭を抱える。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、
「ブイ」
諦めたのか、それとも飽きたのか、イーブイが海から上がって、私のもとに戻ってくる。
そして、ブルブルと体を振るって、濡れた毛の海水を飛ばしてくる。
侑「わっ!? もう、濡れるの嫌なら、勝手に行かないでよ……ん?」
ふと、イーブイの全身が──泡だらけなことに気付く。
侑「イーブイ、その泡……どうしたの?」
「ブイ?」
侑「パールルって“あわ”とか吐いてなかったよね……」
「ブイ」
パールルの攻撃とかでないなら、なんだろう……。そう思いながら、手で軽く泡を拭ってあげると──拭ったそばから、また泡がぷくぷくと溢れだしてくる。
侑「……イーブイの体から出てる?」
……まさか、これって……。
侑「リナちゃーん!」
イーブイを抱きかかえたままリナちゃんを呼ぶと、すぐにふよふよとこちらに向かって飛んでくる。
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