侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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393: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/16(水) 17:43:11.43 ID:jDmvoJTA0

    🎀    🎀    🎀





──コメコ牧場。


歩夢「よいっしょ……よいしょ……」

 「モ〜」

歩夢「ふぅ……これくらいでいいかな」
 「ラフット」


ミルタンクの乳搾りを一段落させて、私が袖で汗を拭っていると、そこにラビフットが近付いてきて、タオルを差し出してくれる。


歩夢「ありがとう、ラビフット♪ 持ってきてくれたんだね」
 「ラフット♪」


お礼を言いながら、頭を撫でてあげると、ラビフットは上機嫌のまま、再び牧場内を走りだす。

牧場が広くて自由に走り回れるからか、今日は特にご機嫌だ。

ラビフットを見送っていると、


 「ミルミル〜♪」


足元のミルクバケツの方から鳴き声が聞こえてきて視線をそこに移す。

すると、いつの間にやってきたのか、マホミルがバケツを覗き込んでいるところだった。


歩夢「あ、ダメだよマホミル。このミルクはあなたのおやつじゃありません」
 「ミル〜?」

歩夢「ちゃんとあとで、“マゴのみ”をあげるから、大人しくしててね?」
 「ミル〜♪」


あとで好物の“きのみ”をあげると伝えると、マホミルは嬉しそうにふよふよと休憩室の方へと飛んでいく。よしよし、ちゃんと言うこと聞いてくれてる。


エマ「ふふ、マホミルとも、もうすっかり仲良しだね♪」

歩夢「あ、エマさん! ミルタンクの乳搾り終わりました!」

エマ「もう終わったの? 歩夢ちゃんって、ホントに手際がいいんだね」

歩夢「いや、そんな……たまたまこの子のお乳の出がよかっただけですよ。ね、ミルタンク」

 「モ〜」

エマ「ふふ、牧場のおじさんたちじゃないけど……ここで働いてみる?」

歩夢「え? えーっと……どうしようかな……」


エマさんのリップサービスだとわかっていても、これだけたくさん褒められると嬉しくなっちゃう……。

正直、ここで働くのも悪くないなとも思っちゃうけど……。


歩夢「牧場でお仕事しながら、ポケモントレーナー……出来るかな……」

エマ「あ、冗談だよ、冗談! でも、そう言いたくなっちゃうくらい、歩夢ちゃんのお仕事が上手ってこと!」

歩夢「えへへ……ありがとうございます」

エマ「ありがとうはこっちのセリフだよ〜! 歩夢ちゃんが手伝ってくれて、大助かりだよ〜」

歩夢「お家に泊めて貰っているので、これくらいはさせてください」

エマ「そんなに気を遣わなくてもいいんだよ〜? わたしが好きでやってることなんだから」

歩夢「エマさん……ありがとうございます」



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