365: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/14(月) 17:57:28.75 ID:wroKVd390
エマ「ふふ♪ 歩夢ちゃん、楽しそうだね♪」
歩夢「あ……はい。上手に出来ると、楽しいです」
エマ「うん♪ 楽しんでくれてるみたいでよかった♪」
歩夢「エマさんの教え方が上手だからだと思います」
エマ「ふふ、ありがとう♪ でも、歩夢ちゃん本当に筋がいいよ!」
エマさんがすごく褒めてくれて嬉しい。
いっそこのまま、この牧場で働く人でも目指そうかな……と思ってしまう。どうせ、他にやりたいことも、達成したい目標があるわけでもないし……。
なんて考えながら乳搾りをしていたら、
「メェーーー」「メェーーー」「メェェ」
他の場所にいたメェークルたちも何故か寄ってきていた。
歩夢「え、えぇ……? どうしたのかな……?」
エマ「歩夢ちゃんにお乳を搾って欲しいみたいだね。それくらい上手だって、思われたみたいだよ♪」
歩夢「そ、そうなんだ……」
ポケモンたちから認めてもらったらしく、それはなんだか純粋に嬉しかった。
「メェーー」「メェメェ」「メェェェェー」
歩夢「わわわ……順番、順番にね?」
エマ「ふふ♪ 大人気だね♪」
エマさんがくすくすと笑う。
歩夢「メェークルって、お乳を搾ってもらうのが好きなんですね」
エマ「うーん、人に慣れやすいポケモンだから、嫌がる子は少ないけど……乳搾りしてるところに、自分たちから寄ってくるのはちょっと珍しいかも」
歩夢「そうなんですか?」
「メェーー」
次の子のお腹の下にバケツを用意して、また搾り始めると、
牧場おじさん「おー、お嬢ちゃん上手だねぇ」
牧場おばさん「メェークルがこんなに寄ってくるなんてね〜」
牧場おじさん「いっそ、ここで働かないか〜?」
牧場のおじさんやおばさんたちも感心したように声を掛けてくる。
エマ「もう〜ダメだよ〜? 歩夢ちゃんは旅人さんなんだから〜」
牧場おばさん「そうだよ、若い子は今からなら、何にだってなれるんだから! エマちゃんもね! 他にやりたいことがあったら、おばちゃんたちは応援するから!」
エマ「あはは、ありがと〜♪ でも、しばらくはここで働きたいかな♪」
エマさんが手を振りながら微笑み掛けると、おじさんもおばさんも笑いながら、休憩室の方へと歩いていく。
歩夢「何にだってなれる……か」
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