362: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/14(月) 17:35:21.70 ID:wroKVd390
私の旅には、これといった目的があったわけじゃない。……ただ、侑ちゃんと一緒に旅がしたかっただけだ。
侑ちゃんの隣にいられなくなった今……私は自分がどうすればいいのか、どうしたいのかもわからなくなっていた。
ただ……。
歩夢「今は……バトルは……したくないな……」
エマ「……そっか」
これ以上、自分が惨めになるのは……辛い。
そして、もう誰にも迷惑を掛けたくなかった。
もちろん……エマさんにも。
歩夢「……聞いてくれて、ありがとうございました。話したら、少しだけすっきりしました。えへへ……」
私は席を立って、ペコリと頭を下げる。
歩夢「これ以上いたら、本当にお仕事のお邪魔になっちゃうと思うので……」
そう言って、この場を去るため、部屋を出ていこうとすると、
エマ「待って」
引き止められた。
歩夢「あの、本当にもう大丈夫なので……これ以上、迷惑は……」
エマ「うぅん、そうじゃなくて」
歩夢「?」
エマ「この後、時間があるなら──昨日出来なかったメェークルの乳搾り、してみない?」
私を引き留めたエマさんは、そんな提案をしてきたのだった。
🎹 🎹 🎹
彼方「とうちゃ〜く!」
私たちは彼方さんがさっき言ったとおり、コメコシティの南にある浜辺を訪れていた。
リナ『ここで何するの?』 || ╹ᇫ╹ ||
リナちゃんの言うとおり、ここでどんな稽古をつけてくれるのか気になる……。
侑「やっぱり王道だと……砂浜ダッシュとか?」
彼方「そういうのもいいけど〜……今回するのは違うかな〜」
言いながら、彼方さんはボールを1個、砂浜に放り投げる。
──ボムという音と共に現れたのは……。
「パルル…」
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