351: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/13(日) 12:53:29.60 ID:CEy3tu000
侑「最初から、知ってるものじゃないし、私も先に教えておくべきだったよね……。ごめんね、歩夢」
歩夢「……なんで、侑ちゃんが謝るの……?」
侑「なんでって……」
歩夢「私が……悪いのに……なんで……?」
侑「い、いやだから、歩夢が悪いんじゃないよ!」
歩夢「…………」
侑「一緒に戦ったんだから、連帯責任! 逆転負けは確かに悔しいけどさ。バトルしてたらこういうこともあるって!」
歩夢「……私が……余計なこと……したから……侑ちゃんが、負けちゃった……」
侑「あ、歩夢……だからさ」
困った、なんて声を掛ければいいんだろう。
迷ったけど、こういうときは、
侑「歩夢」
私は歩夢の手を取る。
侑「全力で戦った結果だから、悔いはないよ。だから、歩夢も気にしないで! 今回は負けちゃったけど、次勝てるように頑張ればいいだけだからさ! ね?」
手を握って、目を見て、想いを伝える。
そうすれば歩夢もわかってくれる。いつも、そうしてきたみたいに。
……だけど、歩夢は、
歩夢「……なんで……怒らないの……」
目を伏せたまま、そう言葉を漏らした。
侑「いやだって、怒る理由が……」
歩夢「あるよっ!!」
歩夢は突然、声を張りあげた。
侑「あ、歩夢……?」
気付けば目の前の歩夢は、ポロポロと大粒の涙を零していた。
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