317: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/12(土) 13:17:09.51 ID:Cfp9Tcx10
かすみ「動きにくい砂浜でも、“かるわざ”のあるキモリなら、自由に動き回れますよ!!」
しずく「しかも、縦軸も使って逃げられるキモリの方が、地面を走り回るアチャモ以上に逃げやすい……!」
そして、逃げながら、攻撃を加えてやれば……!
かすみ「“タネマシンガン”!!」
「キャモモモモモッ!!!!」
キモリの口から撃ち出されるタネが、猛スピードで走り回るアチャモに直撃する。
「チャ、チャモ、チャモッ」
アチャモは“タネマシンガン”を嫌がりながらも、減速せずに走り回っている。
ルビィ「一発一発はそんなに威力がないよ! ひるまないで!」
「チャモォッ!!!」
かすみ「でも、ダメージが蓄積していけば、いつかは倒せるはず!!」
「キャモォッ!!!」
跳ね回りながら、“タネマシンガン”でちくちく攻撃するキモリと、懸命にダッシュしながら追いかけてくるアチャモ。
“タネマシンガン”が体力を削り切るのが先か、追いついて一発でも燃える突進を炸裂させるのが先か。
勝負はそこに委ねられました。
かすみ「こーなったら、最後まで逃げ切りますよ!! キモリ!!」
「キャモォッ!!!」
ルビィ「アチャモ!! 諦めないで!!」
「チャモォッ!!!!」
懸命に追いかけて来るアチャモ。だけど、キモリは上手にいなしながら、着実にダメージを蓄積させていく。このままなら……勝てる!!
かすみんが勝利を確信したとき、
しずく「……ルビィさんの攻撃……どうして、急にこんな単調に……?」
後ろの方から、しず子の呟きが聞こえてきた。
……言われてみれば、突然ルビ子の攻撃が突進一辺倒になったような気も……。
でも、それはキモリが逃げに徹してるから……。
かすみ「……いや、相手が跳んで逃げながら遠距離攻撃をしてくるなら、アチャモ側も遠距離攻撃で撃ち合った方が、いいような……?」
確かにルビ子の戦い方は少し違和感がある。
逃げながら、跳びはねるキモリの足元には、アチャモが走り回って赤熱した砂浜が──円を描いていた。
かすみ「……!? ま、まさか!?」
先ほど、ルビ子は──“ニトロチャージ”によって、アチャモの技を疑似的に炎の蹴撃へと強化した。
じゃあ、もしそれを──フィールドを使って、さらに大規模な技に昇華させようとしているのだとしたら……?
かすみ「やば!? キモリ、逃げ──」
かすみんが気付いたときにはもう時すでに遅し、熱された砂浜は──ゴォッと燃える火炎へと成長を始めていた。
「キャモッ!!?」
それはまるで、キモリを囲む円筒状の炎の壁──
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