307: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/12(土) 12:59:30.33 ID:Cfp9Tcx10
ルビィ「お姉ちゃんはね、クロサワのお家でも初めて、四天王に就任したんだよ!」
かすみ「え、っと……確か四天王って……」
しずく「この地方のポケモンリーグ最高位に位置する4人のトレーナーの1人ってことだよ」
かすみ「えぇ!? めちゃくちゃすごい人じゃないですか!?」
かすみさんはやっと目の前の人物が誰なのかを理解して目を丸くする──失礼だから、もっと早く気付いて欲しかったけど……。
ダイヤ「ありがたいことに、この度オトノキ地方の四天王に就任させていただきましたわ。今はちょうど、ジムリーダーの引継ぎの真っ最中でして、ジムが改装中なのです」
かすみ「そ、そういうことだったんですね……なら、しょうがないか……はぁ……」
ルビィ「ご、ごめんなさい……だから、また後日──」
ダイヤ「ルビィ」
ジム戦を止む無く断るルビィさんを、ダイヤさんが食い気味に制す。
ルビィ「な、なに……?」
ダイヤ「せっかく苦労してここまで来てくださったのです。ジム戦用のポケモンも準備は出来ている。なのに場所が準備出来ていないから出直してくださいと追い返してしまうのは、挑戦者に失礼ですわよ」
ルビィ「え、でも……ジムが……」
ダイヤ「ポケモンバトルは、貴方と貴方のポケモンたちがいれば、どこでも出来るでしょう?」
ルビィ「……!」
ルビィさんはダイヤさんの言葉にハッとする。
かすみ「え、なになに……? ジム戦、やってもらえるんですか……?」
ダイヤ「ええ、少し変則ルールになってしまうかもしれませんが、それでよろしければ。いいですわよね、ルビィ?」
ルビィ「う、うん! かすみちゃん、ジムバッジは何個ですか?」
かすみ「えっと、ここが最初のジムかな」
ルビィ「わかりました! じゃあ、今ポケモンを用意するからここで待っててください!」
そう言ってルビィさんはジムの中へ、パタパタと駆けていく。
どうやら、今回はちゃんとジム戦に挑戦出来るようだ。
しずく「よかったね、かすみさん」
かすみ「うん! さぁ、やりますよー! かすみんの手持ちたち!」
かすみさんはぐるぐると肩を回しながら、やる気十分な様子。
ダイヤ「さて、それではわたくしはリーグに行かなくてはいけないので、ここで」
かすみ「あ、はい!! ありがとうございます!!」
お礼を言うかすみさんに向かってニコリと嫋やかに笑ったあと、ダイヤさんは私に近付いてきて、
ダイヤ「──その背中にくっついているの、どうしてここにいるのかわかりませんが、たぶんアワシマにあるオハラ研究所に連れて行くといいですわよ」
そう耳打ちしてきた。
しずく「え?」
そういえば忘れていたけど、普段喧しいはずの子が全く喋っていないことに気付く。
背中にくっついているのって……。
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