278: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/10(木) 12:00:15.44 ID:IGCv6YWI0
ロッジの中に呼びかける千歌さんを見ながら、私は完全に呆けてしまっていた。
なんで? なんで、こんなところに千歌さんが? 千歌さんってチャンピオンだよね? ウテナシティのポケモンリーグにいるはずだよね? なんでコメコの森にいるの??
ぐるぐると思考だけが空回りしている中、
歩夢「侑ちゃん、とりあえず、中に入ろう……?」
侑「……あ……うん」
私よりはまだ冷静だった歩夢が私の手を引く。
ロッジは木製の二階建てで、なかなかに立派な作りの建物だった。
これだと人が4〜5人いても有り余るくらいだから、泊まらせてもらうのには何一つ不便がなさそうだけど……。
ぼんやり室内を見回していると、二階に通じる階段から人が二人ほど降りてきた。
侑「……あれ?」
「およ?」
そのうちの一人はどこかで見覚えのある人だった。
歩夢「あ……セキレイでゴルバットの居場所を教えてくれた……」
彼方「すご〜い、こんなところで会うなんて〜。彼方ちゃんびっくりだよ〜」
遥「お姉ちゃんの知り合い?」
彼方「えっとね〜、この間セキレイシティにいたときにポケモンを探してたから、目撃情報を教えてあげた子たちなんだよ〜。ポケモンたちは無事に見つけられた〜?」
侑「は、はい! お陰様でみんな見つけられました!」
彼方「それはよかったよ〜。……っと、自己紹介がまだだったね〜。わたしは彼方って言いま〜す。この超絶可愛い子はわたしの妹の遥ちゃん!」
遥「お、お姉ちゃん……。えっと、遥です。よろしくお願いします」
侑「あ、私は侑って言います!」
歩夢「歩夢です」
リナ『リナって言います』 || > ◡ < ||
彼方「お〜! 最近の若い子はハイテクなものを持ってるんだね〜」
まさかこんなところで、再会するなんて……彼方さんの言うとおりびっくりだ。
いや、それはいいんだけど……。
千歌「えっと……それで、その、大丈夫かな?」
侑「あ、えっと……は、はい……。……あの」
千歌「ん?」
侑「ち……千歌さん……ですよね……?」
千歌「あ、もしかして私のこと知ってるの?」
侑「あ、当たり前じゃないですか!? チャンピオンですよ!?」
私がもはや叫びに近いような声をあげると、
「──あはは、千歌ちゃんは有名人だもんね〜」
部屋の奥の方から、さらにもう一人……。
今日は驚きの出会いがとにかく多くて、正直頭が追い付かなさそうなんだけど……さすがにもう誰が来ても驚かない自信がある。
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