27: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 15:38:08.49 ID:QLy5TvuG0
他の通行人に目撃情報を訊ねていた歩夢に声を掛ける。
歩夢「うぅん、特にそれらしいポケモンを見たって人は今のところ……」
侑「そっちもか……うーん」
歩夢「とりあえず、街の外まで行ってみる……? あてずっぽうにはなっちゃうけど……」
侑「……そうしよっか。南側はかすみちゃんたちが探してくれてるし、私たちはとりあえず北側を探そう」
歩夢「わかった」
頷く歩夢と一緒に、北側の10番道路方面に行こうとした矢先、
女性「──さっきから見てたんだけど〜、君たちポケモンを探してるの〜?」
突然のんびりとした口調の女性から声を掛けられた。
侑「あ、はい! ミミロル、ゴルバット、ニャースを探してるんですけど……」
女性「ミミロル、ゴルバット、ニャース……。確かだけど……その子たちってこの辺りには生息してなかったはずだよね〜……?」
侑「は、はい……知り合いのところから逃げ出しちゃって……」
女性「むむ、それは大変だ〜……。お姉さんが手伝ってあげよう〜……と、言いたいところなんだけど……この後、妹を迎えに行かなくちゃいけなくて……ごめんね〜……」
侑「い、いえ! 気にしないでください!」
なんだか、独特な雰囲気のお姉さん……。
女性「あ、でもでも、そのポケモンかはわからないけど、さっき大きな翼で羽ばたくポケモンなら、見かけた気がするよ〜」
侑「ホントですか!?」
歩夢「ゴルバットかも……!」
侑「うん! どっちに行ったかわかりますか!?」
女性「あっちの方かな〜」
お姉さんは街の西側を指差す。
歩夢「あっちってことは……西の6番道路の方だね」
侑「お姉さん、助かります!」
女性「ふふ、どういたしまして〜。……そういえば、その子は違うのかな? その子も、野生では珍しいポケモンだと思うんだけど〜……」
侑「……? その子……?」
お姉さんの視線を追うと──歩夢の足元あたりに、
「ヒ、バニ!!!」
ヒバニーがいた。
歩夢「あ、あれ? ヒバニー、付いてきちゃったの?」
「バニッ」
歩夢「どうしよう、侑ちゃん……」
侑「えっと……」
歩夢が困り顔で訊ねてくる。……というか、どうしてヒバニーは私たちに付いてきているんだろう……。
考えている間に、
「ヒ、バニッ!!!」
歩夢「きゃっ!?」
1002Res/2130.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20