侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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265: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/10(木) 11:43:42.07 ID:IGCv6YWI0

エマさんは少しうーんと考えたあと、


エマ「ねえ、侑ちゃん」

侑「なんですか?」

エマ「メェークルの乳搾りはまた今度でもいいかな? その代わり二人を案内したいところがあるんだけど」


そう提案してきた。


侑「え、はい、それは構いませんけど……?」

エマ「よかった♪ それじゃ、ミルタンクの乳搾り、わたしも手伝うから、頑張って終わらせちゃおっか♪」


ニコニコしながら、“モーモーミルク”搾りに加勢するエマさんは、両手を使って、同時に2つのお乳から手際よく搾り始め──文字通りあっという間に乳搾りを終わらせてしまった。

やっぱり、農業をやっている人ってすごいと舌を巻かざるを得ない。

……ただ、その間も歩夢は、


歩夢「…………」


ずっと、ぼんやりとしたまま、口数少な目に乳搾りを続けているだけだった。





    🎹    🎹    🎹





──乳搾り体験を切り上げて、私たちがエマさんに連れてこられたのは、


エマ「それじゃ、行こっか♪」

歩夢「ここって……」

侑「森……?」


コメコタウンの東側に位置する、大きな森だった。


リナ『ここはコメコの森。オトノキ地方の中でも一番大きな森だよ』 || ╹ ◡ ╹ ||

エマ「でも、道は舗装されてるから変に脇道に逸れなければ迷ったりはしないよ♪」


二人の説明を聞きながら見回してみると、視界のほぼ全てが樹木に覆われている、まさに森だ。

セキレイシティの近くでも、少し外れればちょっとした林くらいはあったけど……ここまで、いわゆる森と言えるような景色を見るのは初めてかもしれない。


歩夢「あ、あの……」


そんな中、おずおずと手を挙げる歩夢。


エマ「ん〜? どうしたの?」

歩夢「ここ……野生のポケモンが出るんじゃ……」

エマ「そうだね〜。自然の森だから、野生のポケモンさんはたくさんいるよ♪」

歩夢「そ、そうですか……」


エマさんの返答を聞くと、歩夢は私の腕をきゅっと掴んで自分の方へと引き寄せる。



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