260: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/10(木) 11:37:06.57 ID:IGCv6YWI0
よかった……。さっきまで歩夢の様子が少しおかしかったけど……いつもの元気が戻ってきた気がする。
それを見て私は一人、胸を撫で下ろす。
でも、その間もずっと……歩夢は私の手をぎゅっと掴んで離すことはなかった。
🎹 🎹 🎹
歩夢に手を引かれたまま、田畑の脇道を進んで行くと、だんだんと周囲の景色が田畑から、草原と柵、そして小屋のような建物が増えてきた。
恐らく、あれがポケモンたちの飼育小屋になっているんだと思う。
「モォ〜」「モォォォーー」
侑「だんだん、ミルタンクやケンタロスが増えてきたね」
歩夢「うん」
道の脇、柵を挟んで向こう側には先ほどとは趣の違うポケモンたちの姿。
リナ『ミルタンク ちちうしポケモン 高さ:1.2m 重さ:75.5kg
栄養満点の ミルクを 出すことから 古くから 人間と
ポケモンの 暮らしを 支えてきた。 牧場の 質が 良い
土地ほど 出す ミルクは コクがあり 美味しい。』
リナ『ケンタロス あばれうしポケモン 高さ:1.4m 重さ:88.4kg
スタミナに あふれた 暴れん坊。 走り出すと たいあたりするまで
どこまでも ひたすら 突き進む。 群れの 中で 1番 太く 長く
キズだらけの ツノを持つのが ボス。 荒っぽい 性格で 有名。』
伸び伸びと飼育されている、ミルタンクやケンタロスを眺めながら歩を進めると、程なくして大きめの施設が見えてきた。
リナ『あそこが乳搾り体験が出来る牧場施設だよ』 || ╹ ◡ ╹ ||
歩夢「だってさ、侑ちゃん行こ♪」
侑「うん」
歩夢に手を引かれながら施設内に入ると、まさに牧場の飼育小屋といった感じの屋内の中、柵で仕切られたスペースの中にミルタンクたちの姿。
そして、そんなミルタンクたちを多くの作業員の人たちがお世話をしている。
作業をしている人たちはほとんどが高齢のおじいさんやおばあさんだけど……その中で一人だけ、目を引く若い女性の姿があった。
若い女性「あれ? お客さんかな?」
その女性は私たちに気付くと、持っていたミルタンク用らしき牧草を近くに下ろし、小走りで駆け寄ってきた。
歩夢「はい! あの、ここで乳搾り体験が出来るって聞いたんですけど……」
若い女性「わぁ! それで来てくれたんだね! 体験用のスペースは奥の方にあるから案内するね♪ 女の子二人と、イーブイにアーボ……それにロトム図鑑さんかな? 案内するね♪」
「ブイ」「…シャボ」
リナ『よろしくお願いします』 || > ◡ < ||
ご機嫌な様子の女性の案内で、奥に通される。
その際にも、周囲を見回していると、作業をしている人がたくさんいるけど……この女性のような若い人の姿はほぼない。
若い女性「どうかしたの?」
侑「あ、いえ……」
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