259: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/10(木) 11:35:39.39 ID:IGCv6YWI0
先ほどから、田んぼの脇の道を歩いているけど、田んぼの中にはあちこちにドロバンコがいるのがわかる。
リナ『ドロバンコ うさぎうまポケモン 高さ:1.0m 重さ:110.0kg
頑固で マイペースな 性格。 土を 食んで 泥を 作って
泥遊び するのが 日課。 かなりの 力持ちで 自分の
体重の 50倍の 荷物を 乗せられても まるで 平気だ。』
歩夢「見て、侑ちゃん! あっちの畑にいるのは、ディグダだよ♪」
侑「ホントだ!」
ディグダがぴょこぴょこと頭を出しながら、畑を耕している姿が目に入る。
リナ『ディグダ もぐらポケモン 高さ:0.2m 重さ:0.8kg
ディグダが 棲む 土地は 耕され フンで 豊かに
なるため 多くの 農家が 大切に 育てている。
光に 照らされると 血液が 温められて 弱ってしまう。』
侑「ドロバンコもディグダも一緒になって農業をしてるんだ……」
リナ『コメコシティは遥か昔から、ポケモンと共存してきた町って言われてるよ』 || ╹ ◡ ╹ ||
セキレイシティでもポケモンが街に居ることはあるけど……確かに、ここまで人との距離感が近いのは初めて見るかも。
リナ『この町では、ポケモンの力で田畑を耕して、人の知恵で作物を育てて、出来た食物を分け合って……それが昔からずっと続いている、伝統的な農業地帯だよ』 || ╹ ◡ ╹ ||
歩夢「すごいね……人とポケモンが、同じ目線で協力し合って暮らしてるなんて……」
歩夢は目をキラキラさせながら言う。
歩夢はポケモンと家族同然に暮らしてきた子だし、これほどまでに人とポケモンとの間に隔たりがないこの町に、感じるものがあるのかもしれない。
侑「いい町だね」
歩夢「……うん」
セキレイ、ダリアとこの地方でも大きな街が続いていたからか、コメコシティのゆったりと流れる時間の中にいると落ち着く気がする。
そんな道のりの中、水田に水を引いている近くの小河にもポケモンがいるのが目に入る。
「ゼル」
歩夢「わ、侑ちゃん! ブイゼルだよ!」
侑「ホントだ、でもまだちっちゃいね。子供なのかな?」
リナ『この町では数年前くらいから、繁殖期になると、ブイゼルが海から上ってきて、ここで子育てをするようになってるらしいよ』 || ╹ ◡ ╹ ||
侑「へー」
リナ『最初は人間や田畑のポケモンと縄張り争いになったりしてたらしいけど……今では、子育てする場所を提供してもらう代わりに、ディグダやドロバンコを外敵から守る役割をしてるみたい』 || ╹ 𝅎 ╹ ||
歩夢「今でも、新しい共存の工夫をしてるんだ……!」
リナちゃんの話を聞いて、歩夢が目を輝かせる。
侑「……ふふ」
歩夢「? 侑ちゃん? どうかしたの?」
侑「うぅん、なんでもない。牧場楽しみだなって思ってさ」
歩夢「ふふ♪ そうだね♪」
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