侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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23: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 15:24:05.36 ID:QLy5TvuG0

かすみ「ふふ、さすが『かすみん2号』の異名を持つだけあって、ちゃーんと、かすみんのお願い聞いてくれたんだね、ありがとゾロア♪」
 「ガゥガゥッ♪」

かすみ「でも、今はちょ〜っと事情が変わっちゃってね」
 「ガゥッ?」

かすみ「今から一旦退却しなくちゃいけないの」
 「ガゥッ」

かすみ「よし! それじゃ、このまま一旦セキレイの外まで──」

 「──行けると思ってるのかしら?」

かすみ「………………!?!!?」


振り返ると、そこには……──鬼がいました。鬼の形相をした、かつてヨハ子博士だった者がいました。


善子「かすみ」

かすみ「え、っと……あ、の……」

善子「……何か言うことがあるんじゃないかしら?」

かすみ「そ、の……。……か、かすみん、遅刻しちゃいました〜☆ えへっ☆」

善子「よし、火責め水責めどっちがいいかしら? あ、氷責めっていうのもあるんだけど……」
 「シャンディ」「ゲコガ」「ヒュララァ」

かすみ「ひっ!?」


かすみん、怖かったんですよ。もう生物としての本能で、今この場から全身全霊で逃げ出さないといけないって命令が、脳からシュピピピーンって全身に駆け巡って、反射的に走り出してたんですよ。


かすみ「──ガッ!?」


でも、そんなかすみんの動きは、次の瞬間に固まってしまいました。


善子「逃がさないって、言ったでしょ?」

かすみ「からだ、が、うご、かな……い……! なに、こ、れぇ……!」

善子「“かなしばり”よ。ご苦労、ユキメノコ」
 「ヒュララ」

かすみ「……あ、あ、あ、あの、あの、あの……」

善子「覚悟はいいわね?」

かすみ「……ご、ごごごごご、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!!! か、かすみんにも、かすみんなりの事情があって……!!!」

善子「ムウマージ、“サイコキネシス”」
 「ムマァージ」

かすみ「ぴゃああああ!!? 身体が浮いたあぁぁぁ!?」

善子「じゃあ、その事情とやらは、中でゆっくり聴かせて貰おうかしらね?」


そう言いながらニヤッと口角を上げて笑うヨハ子博士の笑顔は──この世の中にこんなに怖い笑顔があるのかと思わせるくらい、とっても恐ろしい笑顔でした……。


かすみ「た、助けてええええええええええ!!!!!!!!」





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