213: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/08(火) 14:34:54.07 ID:YYNh6Lpr0
思わず、自販機を睨めつける。
かすみさんのような反応をしてしまっている気がしなくもないけど、さすがに一方的に暴力を浴びせられて、黙っているのも何か違う気がする。
ただ、この自動販売機、とにかく人を追い払いたいのか、
「アッチいケ」
再びジュース缶を飛ばしてきた。
しずく「マネネ! “ねんりき”!」
「マネ!!」
それを、“ねんりき”によって、空中で静止させる。
しずく「今度は“ミックスオレ”……」
「アッチいケ」
しずく「…………」
「アッチいケ」
どうしても、この自動販売機は向こうに行って欲しいらしい。
しずく「……わかりました、もう構いません。ただ、管理会社に電話して、撤去してもらわないと」
「ムダなコトヲ」
ポケギアを取り出して、画面を見る。あることに気付いたけど、そのまま先ほど見た番号をプッシュして、耳に当てる。
しずく「……もしもし。すみません、フソウ島にある自販機のことでお電話を差し上げたんですが……」
「!? “かいでんぱ”の影響でポケギアは使えないはずロト!!?」
しずく「ロト……?」
「あ、いや…ナゼポケギアがつかエる」
ロト……。そういえば、ガラル地方では、そんな語尾で喋る機械があったことを思い出す。
つまり、これは──
しずく「マネネ、あの技使える?」
「マネ」
小声でマネネにとっておきの技を指示して、再び自販機を睨めつける。
「ダカラ、アッチにイけ」
──パカっと取り出し口が開いたが、
「ロ、ロト!? ジュースが飛んでかないロト!!?」
しずく「やっぱり、貴方ポケモンですね」
「ギク!! ワれはドウミテもジハンキ」
しずく「今更、嘘吐いても無駄ですよ。貴方が飛ばしていたものは実質“どうぐ”扱いされるものなので、マネネの使った“マジックルーム”により、使えなくなりました」
「ロト!!?」
“マジックルーム”は一定時間、使用者の周囲での“どうぐ”を使用できなくする技だ。
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