214: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/08(火) 14:36:17.03 ID:YYNh6Lpr0
しずく「あと、ついでに教えてあげます。さっきポケギアで通話していたのは演技です」
「ロトト!!?」
しずく「画面を見た時点で、画面表示がおかしくなっていたので、一芝居打たせていただきました。動揺して、まんまと尻尾を出しましたね。貴方、ロトムですよね?」
「ひ、卑怯者ロト!!!」
しずく「それはこっちの台詞です! 自販機に化けて、しょうもないイタズラをしている貴方の方がよほど卑怯者です!」
「ロト…!!? よくも侮辱してくれたロトね…でも、ここから出なければ関係ないロト。どうせ、お前は何も出来ないロト」
しずく「やっぱり、卑怯者じゃないですか……」
「なんとでも言えロト、そこで指でも咥えてればいいロト」
確かに、自販機に入ったままじゃ、手の出しようがない。でも、それなら──引き摺りだせばいいだけのこと。
「ボクの完全勝利ロト」
しずく「そうですか? 踊りたくなってきませんか?」
「ロト? 何言って…な、なん…!? ボクの体が勝手に…!? お前、何したロト!!!?」
「マネ、マネ〜〜♪」
しずく「さぁ、一緒に踊りなさい! “フラフラダンス”!」
マネネが私の肩から飛び降りて、不思議なステップを踏み始めると、自販機の中のロトムもそれに釣られて動き出す。“フラフラダンス”は強制的に自分の周りのポケモンも一緒に踊らせて“こんらん”させる範囲技。
自販機の中に隠れていようが、相手がポケモンであるなら効果がないわけがない……!
「ちょ、と、止め──」
直後──スポーーン! と自販機からロトムが飛び出してくる。
「ロ、ロトーーー!!!?」
しずく「マネネ!! “サイケこうせん”!!」
「マーーネェ!!!!」
マネネから飛び出す、七色の光線が一直線にロトムを捉える。
技が決まった──と思った瞬間。
“サイケこうせん”を押し返すように黒い球体が飛んできて──
「マネッ!!!?」
しずく「なっ!?」
“サイケこうせん”に完全に撃ち勝ち、そのままマネネを吹き飛ばす。
しずく「今の、“シャドーボール”!?」
ロトムは今、“こんらん”しているはずなのに……!?
慌てて、ロトムに視線を戻すと、
「ロト、ロトトト??」
確かにロトムは“こんらん”しているのかおかしな挙動で飛んでいる。
偶然と思ったが、その直後──ピュン! と光線が飛んできて、私のすぐ頭上を掠めた。
私の頭上を掠めたということは──
「ピ、ピピピィ〜〜〜!!?」
私の頭の上に乗っていたココガラを、撃ち抜かれたということ。
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