196: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/07(月) 12:32:30.52 ID:HEs2RhQZ0
しずく「えっと、向こうにあるのは……。……! も、“もりのヨウカン”……!?」
「メソ…」
かすみ「えー? ヨウカン? 地味じゃない?」
しずく「何言ってるの!? シンオウ地方ハクタイシティの隠れた名物なんだよ! 一度食べてみたいと思っていたけど、こんなところで巡り合えるなんて……!」
かすみ「お、おぉう……そういえば、しず子って和菓子好きなんだっけ……?」
しずく「うん! 買ってくるね!」
「メソ…」
💧 💧 💧
──町の中央まで来て、今は噴水広場のベンチに腰掛けている。
しずく「んー……おいしい♪」
そして、早速“もりのヨウカン”を食べている。
初めて頂く“もりのヨウカン”は、上品な甘さとなめらかな舌触りが口いっぱいに広がって、幸せな気持ちになる。
かすみ「そんなにおいしいの?」
しずく「かすみさんも一口食べてみる?」
かすみ「うん!」
黒文字(菓子楊枝)を使って、一口大に切ってから、
しずく「はい、あーん」
かすみ「あーん♪」
かすみさんにおすそ分け。
かすみ「あむっ。もぐもぐ……」
しずく「どう?」
かすみ「こ、これは……! おいしい……!」
しずく「でしょでしょ! 糖分のべた付きを感じさせない滑らかな舌触りなのに、それでいて餡子の自然な甘味がしっかりと活きている……まさに至高の逸品だよね……」
かすみ「め、めっちゃ語るじゃん、しず子……」
しずく「メッソンもお食べ」
「メソ…」
メッソンの口元に運んであげると、小さな口で“もりのヨウカン”をもしゃもしゃと食べ始める。
しずく「おいしい?」
「メソ…♪」
しずく「あ、笑った♪」
「メソ…♪」
メッソンは凄く臆病で、いつも泣きそうにしているから、こうして笑ってくれるだけでなんだか嬉しくなる。
しずく「まだあるから、またあとで残りも食べようね♪」
「メソ…♪」
かすみ「それにしても、すごい町だね。……あむっ」
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