16: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 00:38:12.00 ID:QLy5TvuG0
歩夢「え?」
しずく「あ、あの子って……」
善子「な、なに……?」
「ガウッ」
気付けば小さな黒い狐のような姿に変わっていた。
善子「……ゾロア?」
そこにいたのは──ばけぎつねポケモンのゾロアだった。
この場にいた全員が、急な展開にポカンとしてしまう。
「ニシシッ」
直後、イタズラっぽく笑ったゾロアは、近くにあったパステルイエローの図鑑を口に咥える。
──直感的にわかった。図鑑を持って逃げようとしている……!
侑「は、博士──」
善子「ドンカラスッ!!」
「カァーーーー!!!!」
「ガゥッ!?」
声をあげて、それを伝えようとした次の瞬間には、どこから現れたのか、博士のドンカラスがゾロアを上から大きな足で押さえつけているところだった。
「ガゥ、ガゥゥ!!!」
侑「は、はや……」
しずく「気付いたら、ゾロアが捕まっていました……」
歩夢「全然わからなかった……」
善子「……このゾロアに心当たりあるかしら?」
しずく「えっと……」
「ガゥゥ…」
押さえつけられて、弱々しく唸るゾロア。その姿は学校でも何度か見た覚えがあって……。
しずく「かすみさんのゾロアだと、思います……」
かすみちゃんがよく一緒にイタズラして、先生に叱られていた、見覚えのあるゾロアだった。
善子「……やってくれたわね……あの子……」
博士はカツカツとヒールを鳴らしながら、押さえつけられたゾロアに近付いていく。
善子「何が『かすみん、抜け駆けなんてしようとしてません』よ!!」
歩夢「もしかして、最後の1匹は……」
善子「かすみに持ち逃げされた……!!」
しずく「ああもう……かすみさん……」
困惑する歩夢、呆れるしずくちゃん、そして怒りに肩を震わせるヨハネ博士。そんな中、押さえつけられたゾロアが、
「ガゥァゥアァアァァァァァァ……!!!!!!!!!」
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