152: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/04(金) 11:24:27.94 ID:U/9mkAOw0
かすみ「付いてこないでえええええ!!!!」
かすみんは絶叫しながら、夢中で走り続ける──
👑 👑 👑
かすみ「はぁ……はぁ……はぁ……」
どれくらい全力でダッシュし続けてたかわからない。夢中で走って走って走りまくって……気付いたら、お化けたちの姿は消えていた。
かすみ「うぅ……外に出るどころか……すごい奥まで来ちゃった……」
「ガゥ…」
急にかすみんが走り出したせいもあって、ゾロア以外とはぐれちゃったし……。
かすみ「探さないと……」
とは思うものの、今自分がいる場所もよくわからない……。
こうして夢中で逃げ込んで来たこの場所にあるのは──足が折れて使い物にならない椅子と、ボロボロで見るからに傾いている引き出しの付いた机。
そして、壁には帽子が掛けてある。
かすみ「ここ……船員さんのお部屋なのかな」
辛うじて、人間味のある物を見つけて、なんとなく安心する。
もちろん、ここにある物も、もう何年も人に触れられていないことがわかる代物だけど……。
傷んだ床を踏み抜かないように、慎重に歩きながら、机や帽子の掛かった壁の方に歩を進める。
「ガゥ」
かすみ「ゾロア……?」
一緒に探索していたゾロアが、机に飛び乗るや否や、鳴き声をあげる。
何かと思って、目を向けると──傾いて、勝手に空いてしまったであろう、机の引き出しの中に、
かすみ「なんだろ……?」
一冊のノートのようなものがあった。なんとなく手に取る。
かすみ「うわ、埃っぽい……」
パッパッと手で埃を払って、改めてよく見てみると──『Diary』の文字。
かすみ「これ、日記だ……」
パラパラとめくってみる。ところどころページが破けていて、読めないページも多いけど……なんとなく理解できる範疇だと、
かすみ「……えっと、この船……この海域の調査に来た船みたい」
「ガゥ?」
度重なる不審な船の沈没。その原因を探るために、この15番水道まで来た船らしい。
そして、その中に気になる記述を見つける。
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