侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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150: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/04(金) 11:22:25.08 ID:U/9mkAOw0

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かすみ「すみませーん……誰かー……いませんかー……」
 「ガゥガゥ」


甲板から、船の中に入り、狭い船内の廊下を歩きながら訊ね続ける。

でも、かすみんの可愛い〜声が反響してくるだけで、乗組員からの反応のようなものは一切ないまま。

ただ、時折──


かすみ「……!? ま、また……!」
 「ザグマ?」


背筋に悪寒が走る現象だけは定期的に発生している。


かすみ「もう……なんなんですかぁ……っ……」
 「キャモ」


ポケモンたちが相槌を打ってくれるのが唯一の救いです……。一人だったら、心細すぎて、泣き出しちゃうかも……。

船内の廊下を区画分けしているであろう、ドアを一個ずつ開けながら、歩を進めていると急に──トントンと、肩を叩かれます。


かすみ「何? ゾロア?」
 「ガゥ?」


ゾロアが足元で返事をします。


かすみ「あれ……? キモリ? ジグザグマ?」
 「キャモ?」「クマ?」


これまた、足元から返ってくる2匹の鳴き声。


かすみ「え……? じゃあ、今の何……?」


恐る恐る振り返ると──黒い得体の知れない“なにか”がぼやぁっと浮かんでいました。


かすみ「!!?!? ぎゃああああああああああああああ!!!!!!? お化けえええええええええええ!!!?」


かすみんはびっくりして、尻餅をついてしまいます。


 「キャモッ!!!」


それを見たキモリが、いの一番に飛び出して、お化けに向かって尻尾を振るう。

ですが、相手はお化け──案の定、スカッと攻撃が空振りしてしまう。


かすみ「だ、だ、だ、ダメだよ、キモリ……!! お化けだから、すり抜けちゃうよぉ……!!」
 「キ、キャモ…」

 「グルルルル…ガゥガゥガゥ!!!!!」


攻撃じゃダメと判断するや否や、ゾロアが“ほえる”。


 「──!!! ……」


すると、お化けはスーッと壁の向こうに行ってしまいました。



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