148: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/04(金) 11:20:17.42 ID:U/9mkAOw0
かすみ「でも、壊れてないなら、こんなところに船だけあるのっておかしいよね……?」
「タイーン…」
むーっと、腕を組んで少し考えてみましたが……いつまでも海の上でぷかぷか浮いていても仕方ありません。意を決して……。
かすみ「すみませーーーーん!! 誰か乗ってませんかーーーー!!!」
大きな声で、船の上の方に呼びかける。
かすみ「ここまで流されちゃってーーー!!! 助けてもらえませんかーーー!!!」
船に向かって助けを求めるけど、
かすみ「…………」
反応はありません。
かすみ「やっぱり、誰も乗ってないのかな……」
まあ、無人なら無人で、どうにかして乗り込めれば少し落ち着けるかも……?
かすみ「……でも、どうやって……?」
特に周りに、はしごみたいなものがあるわけでもないし……よじ登るっていうのは、キモリじゃないと……。
かすみ「! そうだ、キモリ!」
閃いたかすみんはキモリのボールを船に向かって放り投げます。
「キャモッ!!!」
飛び出したキモリは、ボールから出ると同時に、船の外壁に足で張り付く。
かすみ「キモリ! 上にあがって、何か登るための道具とかないか見てきてくれるー?」
「キャモッ」
キモリがヒョイヒョイと壁面を登って行く。
──程なくして、パサっと音を立てて何かが垂れ下がってきた。
かすみ「! 縄ばしご……!」
縄ばしごの上の方を見ると──
「キャモーー」
キモリが上から、かすみんの方を見ています。
どうやら、キモリが見つけて下に投げてくれたようです。
かすみ「ありがとう、キモリ……!」
かすみんは、縄ばしごに手足を掛ける。
かすみ「マンタインはここで待っててもらっていい?」
「タイーン」
かすみ「ありがとう、ちょっと行ってくるね」
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