131: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/03(木) 18:44:02.56 ID:aNVgiSRu0
かすみ「や、やるじゃないですか……!! さすが、群れのボスだけありますね!!」
「グマッグマッ!!!」
さらに、怯んだ2匹に向かって、お得意の“すなかけ”を畳みかけてくる。
「ガ、ガゥゥ…」「キャモッ…」
かすみ「ゾロアもキモリも、怯まないで! このままじゃ、逃げられちゃう……!!」
「クマッ…!!」
かすみんの反応を見て、好機と思ったのか、ジグザグマが逃走を図ります。
かすみ「……まあ、逃げられちゃうなんて、嘘なんですけどね」
「クマッ!!?」
急にジグザグマが何かに足を取られ、つんのめりながら転ぶ。
──いつの間にか、ジグザグマの足元の葉っぱの葉先が結ばれて、ジグザグマの足を取っていました。
かすみ「キモリ! ナイス“くさむすび”!」
「キャモッ」
「クマッ!!?」
そうです、かすみん最初からジグザグマを油断させて、転ばせるつもりだったんです。
そして、転んでしまったジグザグマに──
「ガゥゥゥゥ…ッ!!!!!」
唸り声をあげながら、近付いていくゾロア。
「ク、クマァ…!!!」
かすみ「ゾロアも、“すなかけ”で能力を下げられて、お怒りですよね!」
「ガゥッ!!!!」
かすみ「ゾロア!! “うっぷんばらし”!!」
「ガァァァゥ!!!!!」
「クマァッ!!!?」
“うっぷんばらし”は能力を下げられた後だと、威力が倍になる技です。
怒りのパワーを乗せた、爪がジグザグマを切り付け、そのパワーで吹っ飛ばす。
「ク、クマァ…」
大きなダメージを受けて、もう逃げる体力も残っていないであろうジグザグマに、かすみんは歩いて近寄ります。
かすみ「ふっふっふ……人の物を盗った報いですよ」
「ク、クマァ…」
かすみ「泥棒はいただけませんが、目聡くレアなものを集めるところは嫌いじゃないですよ。なので、これからはその能力をかすみんの為に使ってください」
「クマ…?」
かすみんはポケットから取り出した空のモンスターボールを、ジグザグマに向かって投げつけた。
──パシュン。ジグザグマはボールに吸い込まれたのち、1回、2回、3回揺れて……大人しくなった。
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