11: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/30(日) 00:32:17.07 ID:QLy5TvuG0
歩夢「でも、侑ちゃんの言うとおり、サスケが大きくなって私の肩に乗せられなくなっちゃったら、少し寂しいかも……」
侑「でしょ? だから、サスケはこのままでいいんだよ。ね、サスケ?」
「シャー」
歩夢「ふふ、そうかもしれない♪」
二人でサスケを見ながら、くすくす笑っていると──
「──侑せんぱーい! 歩夢さーん!」
後ろの方から名前を呼ばれる。この声は……。
侑「しずくちゃん?」
振り返ると、ロングヘア―と大きなリボンがトレンドマークの女の子が小走りでこっちに向かってくるところだった。
しずく「おはようございます。侑先輩、歩夢さん」
歩夢「おはよう、しずくちゃん」
「シャー」
しずく「サスケさんも、おはようございます♪」
侑「しずくちゃんも研究所に行くところ?」
しずく「はい! 私もご一緒して、いいでしょうか?」
侑「もちろん!」
この子はしずくちゃん。歩夢と一緒に選ばれた、ポケモンを貰う3人のうちの1人。ポケモンスクールでは一個下の学年で、私と歩夢の後輩だ。
しずく「そういえば、お二人ともかすみさんを見かけたりはしていませんか?」
侑「かすみちゃん? うぅん、見てないけど……」
歩夢「私たちもさっき家を出たところだから……」
かすみちゃんというのは、最初にポケモンを貰うことになった3人の内の最後の1人のことだけど……。しずくちゃんとは同級生で、かすみちゃんも私たちの後輩に当たる子だ。
しずく「そうですか……さっきから、ポケギアを鳴らしても全然反応がなくて……。寝坊とかしていなければいいんですけど……」
歩夢「きっと大丈夫だよ。かすみちゃんも今日の旅立ちすっごく楽しみにしていたし」
侑「案外、楽しみ過ぎてすでに到着してたりしてね」
しずく「それなら、いいんですが……」
しずくちゃんは、かすみちゃんと仲良しだからなぁ。私も歩夢と連絡が取れなくなったら、少し心配になるし、気持ちはちょっとわかる気がする。
しずく「そういえば、侑先輩」
侑「ん?」
しずく「結局、歩夢さんと一緒に行くことにされたんですね」
侑「ああ、うん」
私はしずくちゃんの言葉に頷く。
──本日ポケモンを貰うのは歩夢、かすみちゃん、しずくちゃんの3人であって、実は私は関係ない。
じゃあ、なんでそんな私も一緒に研究所に向かっているのかというと……。
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