76: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/28(木) 21:02:22.64 ID:EEyFH7CuO
「W−3の実行、決定しちゃったね……」
「僕も、薄々そうなる気はしていたんだ。だから、今朝も言った通り、準備も少しずつしていた。
要員の選定だって、既に済ませてあるよ。あとは、誰を未来に来るか発表するだけだ」
「ミラーズとアリナがグルになってることを考えたときから、こうするしかないだろうって思ってたんだよね……」
「まさか、本当にアリナさんとミラーズが繋がってたなんて……。みんなで考えることなのに、
灯花ちゃんとねむちゃんにばかり、負担を押し付けてるみたいでごめんね」
「それは気にしないで、お姉さま。気にするのは、これからのことなんだよ」
いろはたちが会話をしている間、織莉子は用意された麦茶を飲んで、一息ついた。
「……それにしても、十年以内ですか。今すぐ変化が反映されたとしても、
未来で脅威が訪れることに、何の変わりもないのでしょうね」
「仕方ないと思うわ。あのキュウべぇが譲歩しただけでも奇跡ですもの」
「私たちがやることは、これからに目を向けることだよ、織莉子。前を向かなきゃ」
「美国織莉子。予知能力が安定したら、あなたにまた予知をお願いすることになるけど、それはいいかにゃー?」
「構いません。私も、もう少しはっきりした未来を視て、内容を伝えたいですし……」
「ありがとう。それと、わたくしはねむと一緒に、少し席を外させてもらうよ」
「いろはお姉さんの部屋を借りるね。そんなに時間はかからないよ」
そこで灯花とねむは一時離席。
出席者は休憩をとりつつ、灯花とねむが選定した要員の発表を待つことになった。
灯花とねむは、いろはの部屋を借りて持参したノートPCを操作。
いくつかのドキュメントを印刷して、クリアファイルに綴じていく。
人数分のクリアファイルの用意が揃うと、二人は居間に戻り、会合を再開。
「もういいの?」
いろはから尋ねられると、二人は小さく頷き、先ほど用意したクリアファイルを
出席者全員に配布し、灯花が未来へ送る要員を発表すると宣言した。
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