75: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/28(木) 20:59:58.72 ID:EEyFH7CuO
「未来を襲う脅威の正体は、アリナ・グレイだと確信している。だけど、私の予知はぶれがある。
私自身、正直なことを言えば自信がない。それでも何もしないままでは、人類に未来はないわ。
せめて、脅威の正体を正確に知りたい」
「それなら、全面的な協力とまではいかないけど、せめてもの協力として、キミの予知能力を安定させよう。
魔翌力消費も今よりは抑えられるようにもしておく。反映には時間を要してしまうけどね」
「どれくらいかかるの?」
「最長でも十年以内には反映されるよ」
「十年!?なんでそんなに?」
「一度、魔法少女に付与された能力に、後から手を加えるような試みは前例がないんだ。
まったく別の能力へ変化させるわけではないから、それより難しくはないだろう。だけど、
慎重にやらないとね。反映が完了したら際は、織莉子が変化に気付けるようにもしておく」
「分かったわ」
「これがボクたちができる、キミたち人類への最後の忖度だ」
「……そこまでしてくれて、どうもありがとう、キュウべぇ」
インキュベーターとの交信を終えると、出席者はそれまで得られた情報を整理。
現状を顧みて出した結論として、ついにアリナ発見を断念することになった。
W計画の存在は知られていないとはいえ、アリナは鏡の魔女と結託している。
これではアリナ発見は不可能と判断せざるを得ないと、全員の考えが一致した。
結局、W−3こと、コールドスリープが正式に採用された。
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