27: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/26(火) 20:17:30.18 ID:vGK5oIj1O
「そんな都合のいいことが起きるものなの?」
「だから、ボクたちも驚いているんだよ」
「なーんか、裏がありそうだな。悪いことじゃなきゃいいんだけどよ」
「ボクたちがキミたち人類に、これ以上干渉する理由はない。エネルギー回収ノルマを
達成してしまう量のエネルギー発生。これは、そう簡単に起こるようなものじゃないよ。
これがキミたちに都合のいい理由で起きたことなら、今後はキミたち人類との関係も、
今よりもいい関係になるかもしれないね」
「まったくだわ」
「ボクはまだ他に回るところがあるから、これで失礼するよ」
「な、なぁ、本当にこの星から出ていくのか?」
「観測担当個体は残るよ。グリーフシードの回収は、続けないといけない。
だけど、それ以外の個体は数日中に撤退する。残る個体も、積極的に
キミたちと接触することはないし、時期を見計らって撤退するよ」
最後にそれだけ言うと、インキュベーターは何処かへと去った。
「いろはさん。これって、織莉子さんの予知と何か関係があるんでしょうか?」
「ただの偶然とは思ないけど、判断はつかないな……」
「お姉ちゃん。キュウべぇちゃんは、何か企んでるわけでもなさそうだし、嘘は言ってないと思うよ」
「隠し事はしても嘘は言わないからね」
その後、みかづき荘に帰還したいろはたちは、思い思いに考えを述べた。
結論は出ないまま夕飯を迎えるが、新たな課題に直面したことに気づき、全員が表情を曇らせる。
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