【マギレコ】 最後の世代の魔法少女たち
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228: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/22(木) 00:26:32.16 ID:l3Wpp4NBO
「死んだ魔法少女は行方不明扱いで、神隠しや失踪、はたまた集団自殺やら、そういうことは騒がれた。
 他にも憶測が色々と立てられてはいるけど、魔法少女の存在が暴かれることには繋がっていない。
 色々話したけど、二木市に魔法少女の存在を知る一般人はいないと思うわ」
「そうでしたか……」
「それはそうと……今回の話、難易度は高いけど、今は時期が時期だから、ある意味好機かもしれない」
「……もしかして、市長選挙ですか?」
「えぇ。父も立候補していて、次も市長を継続するつもりよ。案はこれから考えるけど、街の住人の少子高翌齢化と、
 墓地枯渇が近いことが、二木市が抱えている問題として取り上げられてはいる。ただ、それが公営霊園増設の
 必要性に繋がっていない。墓地枯渇と言っても、まだ先の話だから。だけど、街全体の問題として、街も住人も
 認識すれば、公営霊園増設が可能かもしれない」
「もし、公営霊園が増設されたとして、地下墓地はどうしますか?」
「そうね、危ない橋を渡ることになると思うわぁ。墓を移すことはもちろん、地下墓地も後始末が必要になるわねぇ。
 ただ、それは私たちの問題だから、あなたたちが気にしなくてもいい。これは私たちがケリをつけないとね」
「分かりました」
「それにしても」
「なんでしょう?」
「里見灯花、柊ねむ、考えたものねぇ」
「え?」
「魔法少女の弔いが浄化システムを広げる鍵なら、地下墓地のみんなを弔うことでも、おそらくは条件を満たした。
 だけど、公営霊園の増設と言ったのでしょう?」
「……あっ」
「あの子たちは、二木市の事情をよく調べてるわねぇ。帰ったら聞いてみるといいわぁ」
「ゆ、結菜さん、本日はどうもありがとうございました」
「本日は、お時間をいただき、ありがとうございました」
「梓みふゆ」
「なんでしょう?」
「いつか、事態が落ち着いたら、直接伝えようと思ってた。あの時の平手打ちは効いたわ。
 それと……観鳥令のカメラ、破壊して悪かったわ」
「確かにカメラは破壊されましたが……データは別の方法で手に入りましたし、
 観鳥さんの意思は受け取りました。……ワタシは許します」
「私ももう、あの時のことは恨んでません。許します」
「……ありがとう。本日は二木市まで足を運んでもらって、感謝よぉ」
「それと、もう一つよろしいでしょうか」
「何かしら?」

いろはが話したのは、時女一族が進めている、歴代巫の埋葬計画のことだった。
話を聞いた結菜は、参加を表明し、静かに後日伝えることを約束した。

その後、いろはとみふゆは結菜の家を出て、二木市を後にした。
神浜市に戻った二人は、その足で電波望遠鏡を訪ねると、灯花とねむに結果を報告。
結菜から言われた内容を尋ねた。

「事前に相手の調査をするのは当然だよー?二木市のことは前から調べてたからね」
「宇宙の意思の存在を確認するために、十代少女の失踪事件の顛末を確認していたんだ」
「二木市の情勢も、犯罪発生率や警察の動きと一緒に、確認してたんだよ」
「やっぱり知ってたんだね……」
「ですが、ある意味、結果オーライなのかもしれません」


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