170: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/30(火) 15:55:10.06 ID:YmEHP9jHO
「この世界に存在する国家は、魔法少女を軍事・外交に利用してきたという闇がある。
中には直接にしろ、間接にしろ、犯罪組織と繋がっている政府関係者もいるでしょう。
すべての政府関係者がそうだとは言いませんが、魔法少女の存在が世間に知られると、
都合が悪いと考える人間は一定数いる」
「そ、そんな……テロなんて起こされたら、大変なことになる!」
「これも里見さんの叔父が言っていた、自浄作用の現れだというの……」
「世界に残った魔女を殲滅しても、今度は同じ人間による脅威が待っている。
人間の敵は結局、人間なのでしょうね。魔女とて元は人間だった存在です。
これから起きようとしているテロは、国家もグルになっているとみています。
そちらへの対処も必要ですが、いろはさんたちで何か計画はありますか?」
「それが、何もないんだ。国家もグルになったテロなんて、考えもしなかった」
「けれど神浜には、私たちユニオンとは、別の魔法少女グループがいる。
そのグループのリーダーが対処をしていると思うわ」
「その魔法少女たちと接触することは可能ですか?」
「それが、向こうのリーダーの意向で、時期が来るまで私たちとの接触を
避けたいって言ってるの。だから、今すぐの接触はできかねるわ」
「……そのグループのリーダーとは?」
「参京院教育学園に通う魔法少女。名前は常盤ななか」
その名前を聞くと、織莉子は目を見開いて片手で顎元を抑えた。
「常盤…ななか…もしかして、華道の名門”華心流”宗家の…?」
「そうよ。常盤さんを知っているの?」
「直接の面識はありませんが、華道の世界では有名な方です。私は華道を嗜んではいませんが、
華道の華心流と言えば全国的に知られていますし、宗家となれば名前くらいは」
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