91: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/11/16(水) 22:14:57.95 ID:W1WHWUQU0
「それにしても、【特派府】艦隊………ですか」
「なぁに?なんか文句でもあるわけ?」
「おう、そうだぜ!ナメんじゃねーよチキショウめ!!」
「色んな意味で当然の反応だと思うな〜………」
扶桑さんのすぐ後ろまで進み出てきた赤城さんが、多摩さんの改めての自己紹介に複雑な表情を浮かべました。当府屈指の武闘派である霞さんが速攻で噛みつき涼風さんもそれに続きましたが、文月ちゃんの言う通り私もその反応は正直理解できてしまいます。
特別派遣海難救助国際協力鎮守府───通称【特派府】。様々な法解釈を施せるよう可能な限り回りくどくしたいという日本人的な意図が全面に溢れ出た長ったらしい正式名称ですが、要は日本国による自衛隊や艦娘の海外派兵政策の一貫です。
内容は、1992年に施行済みの【国際平和協力法】を拡大解釈し、深海棲艦関連の被害を“大規模な害獣被害”と強引に定義した上で対応要請を送ってきた国家や地域の沿岸に警備府規模の艦隊を派遣駐屯させるというもの。
日中間の水面下における熾烈極まりない外交戦の結果制定された【艦娘三原則】の“対価”として南首相が国際社会に黙認させたこの制度は、大筋での「大敗」に隠れながら非常に大きな転換点だったと思います。
フィリピン海近郊を中心に東南アジア全域で設置された150箇所を超える【特派府】の存在は私達が活動する上で非常に有用な橋頭堡となり、当時海軍が死滅していたオーストラリア周辺の制海権早期奪回やインドとの連携強化、【第二次マレー沖海戦】での迅速な戦力展開とそれに伴った痛快極まる大勝利へと繋がったのですから。
ただ、その戦力が“潤沢”かといえば残念ながらそうではありません。
例えば【特派府】に駐屯可能な艦娘の数は、国内における【警備府】と同等規模です。ですがあくまでも“目安”であり特に沿岸部では規模・艦種共に臨機応変な編成が行われる後者に対し、前者は“最大6隻”と国連憲章に明記され艦種も軽巡洋艦以上の等級は配備不可能、その軽巡も1隻までと厳格な制限が設けられています。
各【特派府】の統括や本国から輸送・護衛等で派遣される主力級艦隊の補給地として敷設を許可された【泊地】では若干制限が緩みますが、それでも常駐艦隊については軽巡の他に重巡洋艦、軽空母、潜水艦の中から2隻までを加えた三個艦隊分までの駐屯しか許可されていません。
基地航空隊も居るため戦いようがないとまでは行きませんが、やはりElite以上のヒト型や上位種の姫級・鬼級を相手取ろうとすれば力不足と言わざるを得ない面があります。
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