77: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/11/03(木) 23:33:15.15 ID:1N4dwLvb0
『『『ゴギャアアアアアアッ!!!?』』』
『グゥッ…………!?』
三度目の斉射となりましたが、扶桑さんの照準には寸分の狂いも生まれる気配はありません。全弾それぞれが吸い込まれるようにして敵艦を射抜き、電探上から命中弾と同じ数だけ赤点を消し去ります。
一気に二個艦隊分の戦力を短時間で喪い、敵前衛群の動きが大きく鈍りました。
艦隊運動とは二元的なものであり、“前”の状態は当然“後ろ”に影響を及ぼします。前衛の停滞は中衛へ、中衛の動揺は後衛へ………混乱は瞬く間に艦隊全域へ波及し、その動きを完全に縫い止めました。
「艦隊、前進!!」
すかさず、扶桑さんが声を限りに号令をかけます。
「赤城さんとホーネットさんは最後尾にて後続、水雷戦隊は中衛にて陣形整えつつ進軍!
鳥海さん、最上さん、Houstonさん、前衛で私に続いて艦砲射撃を!!」
「了解しました!
目標、前方の敵艦隊。砲戦用意、撃ち方、始め!!」
「そうこなくっちゃ!!
さあいこうか、ボクが相手だよ!!」
「Copy that.
Target insight! Open Fire!!」
『グゴガッ!!?』『ギィアッ………』『『ガギャッア!?!?』』
超弩級戦艦1隻、重巡洋艦3隻による全力射撃。凄まじい砲火線が形成され、敵艦隊に殺到します。
陣形の崩壊が著しい前衛群では反撃もままならず、増えた損害の分だけ更に大きく突き崩されていきます。
《砲撃開始!》
《主砲一斉射!撃ち方始め!!》
《Open Fire!!》
併せて、左右両翼に展開している他の友軍艦隊も続々と砲撃に参列を始めました。
………が、各六個艦隊ずつ、計72隻にも及ぶ戦力が展開を終えているにしては、それらの火線はあまりにも疎らでした。扶桑さん達4隻に勢いどころか量でさえ劣っており、照準も明らかに定まっていません。
電探に目をやれば、友軍艦隊群の反応は確かに両翼で健在です。しかしながら辛うじて各艦隊ごとに寄り集まってはいる節があるのみで、隊列らしい隊列も未だ組まれていないような状態でした。
不時着水に近い形での展開となったことが尾を引いているのか、或いは敵艦隊の圧倒的な物量に気圧され動揺が広がっているのか。
いずれにせよ、こんな有様では組織的な砲撃戦が展開できないのも当然です。
『ギィッ、ギギィッ!!』
『オッ、アアアッ!!!』
敵もまた、これらの異常に目敏く気づきます。旗艦から指示が出たのでしょう、前衛と比して被害・混乱共に軽微な中衛艦隊群が動き出しました。前衛群の間を抜けて、或いは大きく迂回するような形を取って、側面艦隊には最低限の備えのみを残し戦力の大半を綾波達に割り振るつもりのようです。
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