エンド・オブ・ジャパンのようです
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36: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/07/22(金) 23:30:45.40 ID:2pXhSfOs0
実際その判断は、先の“最悪手”とは比較にならないほど的確だ。ヒト型は少数とはいえ保有火力、砲爆撃に対する耐久力は何れも非ヒト型と比べ物にならない、2〜3個艦隊分が束になれば歩兵200余名に駆逐艦娘4人なんて欠片も残さず吹き飛ばされる。
鼻先の“楔”さえ砕くことができれば、あとはツンやビスマルクたちの部隊と真っ向から殴り合って強行突破するもよし、牽制で足止めしつつ第一群と第二群を合流反転させて第三群の救助並びにリーザの制圧に取り掛かるもよし、こちらを潰す手段は選り取り見取りだ。

非ヒト型による「壁」を自ら排除し戦車隊と艦隊の砲撃に身を晒すリスクに、十分に見合ったリターンを得られる。タ級自身の采配かより“上位”の存在による指示かは知らないが、失策を十分に取り返す「英断」と言える。

─────まぁ俺達にとっては、その「英断」こそが最大の「隙」に繋がるわけだが。

(#'A`)「Granate Feuer!!」

(#><)「Jawohl!!」

( <●><●>)「Ich verstehe」

第一群中央、それこそ俺の小隊が展開する真正面に非ヒト型共を退かしながら進み出てきた中核艦隊。連中が戦列を整え艤装を構えるよりも早く、ティーマスやビロード、他十数人が一斉にその地点めがけて“砲撃”する。

H&K/HK69擲弾筒。この距離なら十分に運用自体は可能だが、本来グレネードの威力なんざ深海棲艦相手には嫌がらせ以上のものにはなりようがない。

だが、今回これらに装填されているのは、

『ガァッ!!?』『ギャッ───』『アァ、アァアアア…………』

改良型のフラッシュグレネード、閃光弾だ。

(#*゚∀゚)「敵中核艦隊、周辺随伴艦共々動作停止!閃光弾効果大!!」

(#'A`)「駆逐艦隊、並びに残余全小隊の指揮権を一時ビロード少尉に移行する!【イェーガー】各位、突入準備!!」

指示を出しつつ、俺自身腰から取り外した銃剣をG36Cの先に取り付ける。

………Jaeger(狩人)なんざガラじゃないんだがな。巨人と深海棲艦、どちらを駆逐する方が面倒くせえだろうか。

(#'A`)「Los, Los, Los!!」

前へ、前へ、前へ。さして速いとは言えない脚に乏しい筋力を全て注ぎ込み、泥濘で滑らないように最低限の注意は払いつつとにかく突っ走る。周りではジョルジュやティーマスが率いる“狩人”連中も、中核艦隊に狙いを定め疾走しているのが気配で察せられた。

一応G36Cは構えているが、撃つためじゃない。閃光と音で怯んではいるが船体殻が健在である以上撃ったところでダメージはないし、下手な目くらましや妨害をするならビロードたちに任せた上で俺は距離を詰め切ることに集中した方がいい。

じゃあ何故銃を構える必要があるかって?決まってる。

(#'A`)「───Fahr zur Holle」

『………ギィヤッ!?』

連中の青白い肌に、刃を突き立ててやるためだ。


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