34: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/07/22(金) 23:23:29.88 ID:2pXhSfOs0
軽く田舎町の防衛部隊を捻り潰してこちらの防衛線を粉砕する筈が、いつの間にやら追い詰められ寧ろ率いていた大艦隊が包囲殲滅の危機。
タ級がその事実に益々動揺を深くしている様子は、続く敵艦隊の動きから如実に察せられた。
『『『グォオオオオオオンッ!!!』』』
《Graf ZeppelinよりAdmiral、第二敵艦隊群が一斉に反転運動に移っている!目標を再度リーザ攻囲に切り替える模様!》
《リーザ第一臨時砲兵中隊、敵艦隊による砲撃を受けています!照準は滅茶苦茶ですが既に現時点でかなりの火力!!》
別動隊との合流を目指していた、第二艦隊群の総転身。無線じゃ妙に慌てたやり取りが飛び交っているが、俺としては礼の一つも言いたくなるほどの“最悪手”だ。
後衛の残余空母艦隊を守りたいなら、4つ5つ艦隊を選抜してソレラだけを守りに向かわせれば十分な対処を施せた。リーザ制圧による一挙逆転を狙ったなら、後衛艦隊をリスク度外視で突撃させ乱戦に持ち込み稼ぎ出した時間で順次艦隊を反転させたほうが確実だった。
どちらも、非ヒト型の主力が“陸棲型”故の機動力を踏まえれば十分に可能だったと思う。だが連中は、“100隻超の艦隊を密集状態で一斉に方向転換させる”という最悪手によってせっかく得た機動力を自ら殺した。
仮に前者二つの動きを取られていたとしても対処法を用意はしていたが、少なくとも冷や汗の量はもう少し増えていたに違いない。
(#*゚∀゚)「フライベルクより基地航空隊第二波到着!ピルナ発のスツーカ隊、パウツェンからの爆装型メッサーシュミット隊も間もなく!」
('A`#)「そのまま第二艦隊群にぶち込め!とにかく打撃を与え続けろ!!」
〈メイレイヲジュダク、ゼンキトツニュウセヨ!!〉
押し合いへし合いながらノロノロと反転を続けているだろう敵艦隊の頭上から、メッサーシュミットが、フォッケウルフが、スツーカが、油断しきって草を食む羊を見つけた狼の群れのごとく襲いかかる。
本来これを迎え撃つべき敵の航空戦力は、第一群は砲撃戦に巻き込まれた上でAqilaとGrafに、第三群はカーメンツの航空隊とリーザの機甲・艦娘連合部隊によって封じ込めた。第二群自体は航空戦力を保有していない。
数に飽かせて対空砲火を全力でバラまけば振り払えたかもしれないが、密集状態の大艦隊が反転運動の真っ最中とあればそれもまた無理難題だ。
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