エンド・オブ・ジャパンのようです
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137: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/01/27(金) 00:15:00.65 ID:sMuggt4e0
精神状態良化・高揚に伴う艤装性能限界突破現象───という正式名称は長ったらし過ぎるので“キラ付け”なんて俗称がつけられたこの状態は、駆逐艦娘が戦艦棲姫を沈めるほどの劇的な効果さえ時としてもたらす。故に各鎮守府、特にここを含めた【海上機動迎撃網】の構成府や最前線である東南アジアの特派府・泊地群はその維持に腐心している。

そして実際、眼前の比叡さんの暴れぶりを見ていれば関連事案を法制化するほどの重要視ぶりも納得だ。あくまで数値的には榛名さんに対空性能で遅れを取り、噴進砲や電探連動型の高角砲等の特殊装備もなし、三式弾だって改装前の通常型。
にも関わらず、比叡さんは殆ど単艦に近い状態であの大編隊を押し返しているのだから。

(使い古されたクッッサイ台詞だけど、“愛は地球を救う”ってのも強ち嘘じゃないかもね)

かつて大日本帝国陸海軍の勇士たちは、日々苦境が深くなっていく中でも闘志を衰えさせなかった。彼らの背を支え続けたのは、祖国日本に対する巨大な「郷土愛」だった。
ナチス・ドイツの親衛隊は、最早敗戦が避け得ぬものとなって尚最後の一兵卒に至るまで戦うことを辞めなかった。彼らを突き動かしたのは、“総統閣下”に対する最早狂信と呼んでも違和感のない「敬愛」だった。

何れも結局【精神論】の域を出ず、米帝の軍事力と露助の物量の前に抗しきれず磨り潰された。だけど、もしこれらが私達の“それ”のように数値的かつ物理的な影響力を持っていたなら、大東亜戦争や欧州大戦の勝敗さえ入れ替わっていたかもしれない。
そう思わせてしまうほど劇的で激烈なのよ、“キラ付け”の効果って。

「対空電探に感あり!南東並びに東方より新たな敵航空隊の接近を確認、接敵まで一二〇秒!」

《鳳翔より臨時総旗艦、南西にても彩雲隊が複数箇所で敵航空隊を確認したとの由。飽和攻撃を受けないよう、迎撃隊を発艦させての遅滞戦法を具申いたします》

〈サイウン5バンキヨリボカンドノ、ワレ、セイホウ200キロチテンニテテキ[クウボキドウカンタイ]ヲホソクス!

カンサイキジュンジハッカンチュウ、チュウイサレタシ!!〉

……っと、ガラにもないことをツラツラ考えてる場合じゃないわね。

「接敵した彩雲隊については順次離脱・帰還!残りの彩雲隊は引き続き警戒、接敵後は敵所在地と規模を連絡後母艦ではなく青ヶ島鎮守府へ直行されたし!!」

今は、目の前の戦場に集中しないと。


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