545:名無しNIPPER[sage saga]
2022/12/11(日) 12:37:12.01 ID:ckhR7HQw0
『数日後_昼間』
ザブ〜ン ユラ〜リ
剣士「大分海氷が減って来たね」
盗賊「だな?太陽で船に乗ってる雪が解けちまうから飲料用の水は急いで確保しとかんとイカン」
剣士「空いてる樽が1個しか無いね」
盗賊「う〜む…油が入った樽を開ける訳にもイカンしなぁ…」
剣士「そうだ!木材が少し乗ってたから木箱を作ろう…そしたら石炭を入れてる樽が1個空く」
盗賊「湯を沸かしてるから結構水を使うんだよな…まぁ樽2つありゃ何とか足りるか…」
剣士「あと何日掛かるのかな?」
盗賊「正直分からん…キ・カイを出て5日ぐらいのつもりだったんだが…」
剣士「通り越しちゃったって事は無いよね?」
盗賊「それは無いと思う…灯台を一度も見て居ないだろう?」
剣士「へぇ?灯台があるんだ…」
盗賊「地庄炉村は10年ぐらい前までフィン・イッシュとの貿易港だったのよ…今じゃ廃れた様だが…」
剣士「僕初めて行くんだ…何があるんだろう?」
盗賊「亜麻の生産地だ…他にも少し硫黄と金が掘れるらしい…そうそう…後木材だな」
剣士「キ・カイでは木は全然生えない…」
盗賊「大分温いから針葉樹が生えるんだ…何つたっけな…スプルースだっけな」
剣士「木が有ると言う事は実も生ってるよね?」
盗賊「お前は木の実が好きだったな?…もう一個忘れてたんだが地庄炉村はナッツが有名だ」
剣士「おぉぉ!!姉さんは色んな食べ物ガマンするから食べさせてあげたい」
盗賊「ガマン?何でよ?」
剣士「貧しいから僕の分を残す為にガマンしちゃうんだよ…貰ったレーションも食べてない」
盗賊「おっとヤメロヤメロ…俺はその手の話に弱い…話題変えるぞ?」
剣士「あぁゴメン…同情を買うつもりは無かった」
盗賊「お前剣を使うと言っただろう?」
剣士「うん…どうして?」
盗賊「ちっと俺と立ち回って見るか?まぁ…チャンバラよ」
剣士「ええと…良いのかな?姉さんに許可貰わないと…」
盗賊「武器は使わん…凍った魚でチャンバラするだけだ」
剣士「魚?アハハハ…面白そう」
盗賊「ようし!ほんじゃ好きな魚を選べ」
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