21: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 13:54:29.46 ID:nm7zvJuf0
「ようこそいらっしゃい。初めまして、かな。高山紗代子です」
「あ、は……い。初めまして。いつも応援しています」
家に着くと、待ちかねたように姉……紗代子が2人を迎え入れてくれる。
「とりあえずリビングへどうぞ。なにかもってくるね」
「あ、お、おかまいなく」
緊張している徳田さんをリビングに案内すると、彼女に見えないように紗代子が彼を手招きする。
「どう? 見覚えある娘?」
「見覚えというか、どこかで見たことがあるというか、誰かに似ているような気が……」
紗代子は腕を組みながら、人差し指をこめかみにあてて考える。
「あの子……じゃあないの?」
「それは違うよ。でも、誰だっけ。ここまでなにかが浮かびそうになってるんだけど……」
高山少年は肩をすくめる。
あの子ではないかも知れないが、姉は見覚えがあるらしい。
それになにより、先日の彼女の言葉だ。
「そんなの昔の話じゃない」
「迷惑だよ」
あれはどういう意味なのだろうか。
「ともかく、俺は戻るよ。誰なのか思い出したら教えてよ」
「そうね。とりあえず、飲み物でも用意するわ」
42Res/43.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20