20: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2022/05/10(火) 13:53:36.60 ID:nm7zvJuf0
「あ」
「うん」
駅のホームで、高山少年は目当ての娘を見つけた。
私服の彼女は新鮮で、そしていつも以上に可愛かった。
「どうかな?」
「え?」
朴念仁みたいな返事をしてから、彼は気づく。
そう、彼は女の子というものを多少はわかっている。
「学校とは別人みたい……かな」
とはいえそういう言葉を、姉以外の、それも最近ずっと気になっている娘に真正面から話すのはやはりすこし恥ずかしい。
「……うん。ありがとう」
2人とも赤くなり、数十秒が過ぎる。
「い、家。こっちだから」
「うん」
一瞬、手を握ろうかと思った少年だが、出しかけたその手は引っ込めた。
気のせいかも知れないが、徳田さんは少し残念そうに見えた。
42Res/43.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20