26: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2022/04/24(日) 05:14:50.74 ID:bGZxlAIa0
「…………わかりました」
まゆは俺の言葉から、もうどうしようも無い事を察したように目を大きく見開く。
そして驚く事を口にした。
「なら――まゆを抱いてください」
「……何だって?」
「このまま続けても、プロデューサーさんの脳は破壊されません。破壊されないまま、この地獄のような状況が続きます。だってプロデューサーさんは、まだまゆと寝てないんですから」
「ああ……そうか」
寝取られるには、まず寝ないといけないんだった。連日続く悪夢によって疲れ切った頭は、そんな事にも気づけていなかった。
でも――
「大丈夫です。これは夢なんですから」
「夢……? そうか、これは夢だった」
まゆに手を出さないためにNTRに目覚めようとしているのに、NTRのためにまゆに手を出したら本末転倒じゃないか。
そんな疑問を、破壊される寸前の脳が必死になって想い描いたまゆは優しく、俺の体をさすりながら訂正する。
「夢の中でもいいんです。まゆのコトを、愛してください」
「でも……でも、それは」
既にNTRという汚れた世界にまゆを当てはめている。
それでも、それだけは――越えてはいけない一線ではないか?
「夢の中でさえ抱けないのなら……プロデューサーさんはNTRに目覚めるコトは一生できません。そしていつか耐えられずに、夢ではなく現実のまゆを抱いてしまうでしょう」
「……ッ! それはダメだ!」
それは許されない。それを起こさないために、俺はこうして地獄に挑んでいる。それを防ぐためなら、俺は何だってやってみせる。
「なら……まゆを愛してください。これまでの悪夢で傷ついた分、しっかりとまゆを愛してください」
「……っ」
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